善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

#歴史

清少納言と紫式部 確執の裏に「フグ中毒事件」と「嫉妬の炎」?

池内了「清少納言がみていた宇宙と、わたしたちのみている宇宙は同じなのか?――新しい博物学への招待」(青土社)を読む。 池内了(いけうち・さとる)は名古屋大学名誉教授で天文学者・宇宙物理学者。 これまでも「司馬江漢――江戸の『ダ・ヴィンチ』の型破…

藍と青石の国・徳島散歩/後編

仕事で徳島に行ったので寄り道して「うだつの町・脇町」を散歩した続き。 夕方、徳島市に戻り、夜は駅近くの「食彩 遊真」という居酒屋がおいしそうだったので、イッパイ。 グラスビールのあとは日本酒。 飲んだ酒は、徳島に敬意を表して「芳水 純米吟醸」、…

藍と青石の国・徳島散歩/前編

仕事で徳島へ。先週も徳島と高知を旅してきたが、先週行ったのは遊びで、今回はあくまで仕事。せっかくだからと1泊して、1日目は美馬市脇町の「重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)」を歩き、翌日は徳島城跡と市中心部に近い眉山(びざん)に登る。 まず1…

四国の旅/その4 「雲の上の図書館」に感動!

四万十川近くの宿「民宿こんぴら いろり宿」で迎えた朝。 宿のまわりを散歩。 遠くの山々が朝もやの中にある。 きのうの夜、盛んに鳴いていたカエルがおとなしくしている。 変わったクモがいた。 コガネグモの仲間のようだ。 脚を伸ばす方向に沿ってX字状に…

四国の旅/その3 四万十で見つけたホタル、カワセミ

四国の旅、2日目の朝は、1棟丸ごと借りた「篪庵(ちいおり)」で目覚める。 家のまわりを散策。 家の前庭からの眺め。 ウグイスの声があちこちから聞こえる。 木々に囲まれた朝の雰囲気は、以前、旅で滞在したタイ・チェンマイのリゾート気分を思い起こさせ…

四国の旅/その2 「篪庵(ちいおり)」に泊まる

四国の旅のつづき。 旅の1日目に訪れたのは、四国のど真ん中にある日本三大秘境の1つ、祖谷(いや)。 ちなみにほかの2つは、岐阜県白川郷と宮崎県椎葉村だとか。 祖谷での昼食は「古式・そば打ち体験塾」で。 そば打ち体験もできるが、食べるだけでもOK。 …

四国の旅・その1 山の斜面のジューデンケン(重伝建)

2泊3日の日程で四国を旅してきた。 ルートは、1日目は日本三大秘境の1つといわれる徳島県の祖谷(いや)地方をめぐり、築300年という茅葺き屋根の古民家を再生させた「篪庵(ちいおり)」に宿泊。2日目は大歩危(おおぼけ)を経て高知県に入り、牧野富太郎記…

鉢形城跡から中間平・風の道の新緑散歩

きのう4日は近所の友人と連れ立って“健康ツアー”と称するハイキングへ。 毎年ゴールデンウィークに行ってたが、コロナ禍で去年、おととしは中止。久々に新緑を求めて“小さな旅”に出た。 東武東上線寄居駅下車で、鉢形城跡→中間平(ちゅうげんだいら)緑地公…

好奇心が育む天文学 「江戸の宇宙論」

池内了(さとる)「江戸の宇宙論」(集英社新書)を読む。 池内了は日本の天文学者、宇宙物理学者。 今や日本の天文学はノーベル物理学賞を得るまでになっているが、そのルーツは江戸時代に在野で活躍した「天才たち」の功績にまでさかのぼる、と本書ではい…

能の指南書のような小説 青山文平「跳ぶ男」

青山文平「跳ぶ男」(文春文庫)を読む。 江戸時代を舞台とした時代小説だ。 時は江戸後期、表高も実高も2万2千石しかない貧しき小藩・藤戸藩。領地の大半が高い台地にあるというギアナ高地みたいな国であるため、川が流れてもみんな隣国に行ってしまい、作…

今だからこそ 香月泰男と立花隆

先日、東京・練馬区立美術館で、抑留体験を描いた「シベリア・シリーズ」で知られる画家・香月泰男(1911~1974年)の大規模回顧展である「香月泰男展」を観て衝撃を受け、香月泰男とはどんな人かますます興味を抱いたところ、昨年4月に亡くなったジャーナリ…

東博 空也上人と六波羅蜜寺展

ポカポカ陽気の3日の午前中。東京・上野の東京国立博物館(東博)へ。 今年(2022年)トーハクは創立150年を迎える。10月にはメモリアルイヤーを記念した事業の1つとして「所蔵する国宝を全部見せます展」を開催するらしい(ただし、どうせ前期・後期に分け…

仙台 魯迅と美術とおいしいもの

日帰りの仕事で仙台へ。ついでに美術館、夜は和食の店でイッパイ。 午前中に秋田行きの「こまち」と連結した新青森行き「はやぶさ」で仙台へ。 駅構内にある「牛タン通り・すし通り」で鮨のランチ。 コロナ禍で、牛タン屋はそこそこ客が入っていたが、鮨屋は…

21カ月ぶり 杉並お散歩会

土曜日の27日は杉並区在住の長谷川まさやさん主宰の「杉並お散歩会」に参加。 コロナ禍で21カ月ぶりの開催だそうで、京王井の頭線高井戸駅を午前10時半出発して昼食を挟んで荻窪駅着は午後2時半のコースをお散歩。快晴の天気にめぐまれ参加者は15名。 まずは…

きのうのワイン+東大寺のお水取り史上初の生中継

チリの赤ワイン「レゼルヴァ・デ・プエブロ(RESERVA DE PUEBLO)2016」 スペインのトーレスが、チリ政府からの依頼を受けて、チリの伝統品種であるパイスを蘇らせ、パイス100%使用で造られた赤ワイン。 パイスは元をたどるとカナリア諸島のブドウ品種で、パ…

“奇想の絵師”描いた「絵ことば又兵衛」

谷津矢車「絵ことば又兵衛」(文藝春秋)を読む。 「浮世絵の祖」とか「奇想の絵師」とも呼ばれる江戸時代初期の絵師、岩佐又兵衛の幼少期から成熟期に至る姿を描いた長編小説。 岩佐又兵衛は実在の人物で、1578年(天正6年)の生まれ、1650年(慶安3年)没…

金山城+白井屋ホテル+伊香保温泉の旅①

群馬・前橋に12月12日開業したばかりでアートを体感できるホテルとして話題の「白井屋ホテル」に泊まろうと群馬へ。 1日目は太田市の金山城跡を訪ね、白井屋ホテルに1泊。翌日、伊香保温泉で露天風呂を楽しんで帰京、という計画だ。 まずはJR、地下鉄千代田…

「椿井文書―日本最大級の偽文書」が問うもの

馬部(ばべ)隆弘著「椿井文書(つばいもんじょ)―日本最大級の偽文書(ぎもんじょ)」(中公新書)を読む。 著者は気鋭の日本中世史・近世史の研究家で現在大阪大谷大学文学部准教授。 本書の扉にこう書かれてある。 「中世の地図、失われた大伽藍や城の絵図…

ゾロアスター教のクスティと万葉の下紐との関係

スジャータ・マッシー著の「ボンベイ、マラバー・ヒルの未亡人たち」(訳・林香織、小学館文庫)を読んでいて、興味深い箇所があった。 本書は1921年のインド・ボンベイ(今のムンバイ)を舞台にした歴史ミステリー。 主人公はインドに住むゾロアスター教の…

京都散歩③ 南禅寺にローマ遺跡?

泉屋博古館で青銅器を見たあと、近くの南禅寺へ。 やはり観光客(特に団体の)がメチャ少なく、ゆっくりと見て回る。 石川五右衛門の「絶景かな」で有名な三門。 なるほどデカイ。 国宝の方丈を見学。 虎の子渡しの庭は小堀遠州作。 大方丈の各室に桃山時代…

京都散歩② 泉屋博古館の中国青銅器に瞠目!

2日目は平野神社→北野天満宮→泉屋博古館→南禅寺というコース。 東京でソメイヨシノが開花し、サクラの季節。ソメイヨシノはまだ早いが、早咲きのサクラでも見ようかと京都のサクラの名所の1つ、北区の北野天満宮そばにある平野神社へ。 ここのサクラは約60種…

「紐付ける」の本当の意味は?

最近、テレビのニュースで続けざまに「紐(ひも)付ける」という言葉を聞いた。 あるお菓子メーカーの広報担当者が「ニーズと当社の技術を紐付けて・・・」みたいなことをインタビューで答えていて、別の番組では女性キャスターが新型コロナウイルスの問題で…

Nスペ「アイアンロード」と「タタラ」

月曜日(13日)夜のNHKスペシャル「アイアンロード~知られざる古代文明の道~」を観る。 シルクロードより古い「文明の道」が最近の発掘調査によってその姿をあらわそうとしている。西アジアから東の果ての日本列島まで、各地に「鉄」を伝えたこの道は、研…

蒙古襲来と「安保法制」

服部英雄『蒙古襲来』(山川出版社)を読む。 筆者は九州大学大学院比較社会文化研究院教授。 昔からなぜか「蒙古襲来」に興味があった。2度にわたって日本本土が外国の軍隊の侵略を受けて、それを撃退した事件であるが、勝利の要因が「神風」というのに昔か…

居酒屋の誕生

飯野亮一『居酒屋の誕生 江戸の呑みだおれ文化』(ちくま学芸文庫)を読む。 江戸時代、江戸の町には多数の居酒屋があって、今から200年ほど前の文化8年(1811)に行われた調査によると1808軒の居酒屋(煮売居酒屋)があったという。 当時の江戸の人口は約10…

法隆寺-祈りとかたち

いつも展覧会に行くときに一瞬迷うのは、「見てから食べるか、食べてから見るか」。 つまり、午前中のすいているうちに見て、それからゆっくり昼メシにするか、逆に、さっさとお昼をすましてから午後にゆっくりと鑑賞するのがいいか。 ところが、展覧会は午…

ケルトを巡る旅

河合隼雄『ケルトを巡る旅-神話と伝説の地』(講談社プラスアルファ文庫) を読む。 キリスト教以前のヨーロッパに現存した民族がケルト人で、宗教、文学、美術など多岐にわたる文化を持っていた。キリスト教は一神教であるがゆえに排他的な側面を持ってい…

『枕草子』の歴史学

五味文彦『「枕草子」の歴史学 春は曙の謎を解く』(朝日新聞出版)を読む。 題名にひかれて手にとったが、「春は曙・・・」の書き出しとか、清少納言という女性の存在ぐらいは知っていても、『枕草子』なんか読んだことがなかった当方にとって、「へー」と…

キトラ古墳壁画

きのう、18日まで東京国立博物館で開催中の「特別展 キトラ古墳壁画」を観てきた。 中に入ると、ゆるキャラのトーハクくんとユリノキちゃんがお出迎え。 共催している朝日新聞がデジタル読者を対象に内覧会の参加者を募っていて、応募したら運よく当選した。…

日本国憲法の世界史的意義─「比較のなかの改憲論」を読む

辻村みよ子『比較のなかの改憲論──日本国憲法の位置』(岩波新書)を読む。 筆者は明治大学教授で憲法学者。 「96条先行改正論」が強まった2013年3月末以来、筆者は「比較憲法」の専門家ということで多くの取材依頼を受けたという。質問のほとんどは「外国の…