善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

#伝統芸能

小三治の「粗忽長屋」と秋田「山本」

柳家小三治がトリで出演するというので国立演芸場の「国立名人会」を聴きにいく。 演目は次の通り。 まずは前座の柳家小はだの「道灌」。柳家はん治の弟子で、はん治は小三治の弟子。 柳家三之助の「 金明竹」。相変わらずうまい。大阪商人の早口言葉の早い…

国立劇場「日向嶋」の吉右衛門と葵太夫

国立劇場11月歌舞伎公演「通し狂言 孤高勇士嬢景清(ここうのゆうしむすめかげきよ)-日向嶋- 四幕五場」を観る。 悪七兵衛景清に中村吉右衛門、ほかの出演。 何といっても4幕目の「日向嶋浜辺の場」が圧巻の舞台。 平家の武将景清が源氏への復讐心を捨て去…

志の輔らくご 牡丹灯籠

下北沢の本多劇場で「志の輔らくご 牡丹灯籠」を聴く。 「牡丹灯籠」といえば、明治の落語家・三遊亭円朝作の怪談噺として知られ、夏になると多くの落語家が高座にかけるが、志の輔版「牡丹灯籠」は毎年今ごろの時期に本多劇場で口演するいわば“下北沢の夏の…

歌舞伎座六月大歌舞伎 昼の部

歌舞伎座六月大歌舞伎の昼の部を観る。 演目は「寿式三番叟」「女車引」「梶原平三誉石切」「恋飛脚大和往来 封印切」。 何といっても吉右衛門の「梶原平三誉石切」」と仁左衛門の「封印切」。時代物と世話物の至芸を堪能。いい芝居を見ると、寿命がちょっと…

志の輔らくご 中村仲蔵

TBS赤坂ACTシアターの「志の輔らくご」を聴きに行く。 毎年恒例で今年で11回目とかで、5月11日から14日までの4日間のうち最終日の14日午後2時半からのに行く。もともと友人が行く予定のところ、昼間行けないのを勘違いして買っちゃったチケットを譲ってもら…

小三治の歌

半蔵門の国立演芸場で久々に小三治を聴く。 29日の国立名人会。 演目は写真の通り。 国立演芸場に小三治が出るときは必ずといっていいほど前に紙切りの林家正楽が出る。 いつも小三治はまくらでも笑わせるが、今回も30分ぐらいとりとめのない話をやっていた…

五代目吉田玉助襲名披露公演

国立劇場小劇場で5月文楽公演の第一部を観る。 人形遣いの吉田幸助改め五代目吉田玉助襲名披露公演。演目は「本朝廿四孝」と「義経千本桜」。 吉田幸助はまだ若手かと思っていたが、すでに50を超えてベテランの域に入ってきている。名前は人を大きくさせると…

小三治独演会

日本橋三井ホールで「柳家小三治独演会」を聴く。 日本橋再生計画で7、8年前に建てられたビルの5階にあるのが日本橋三井ホール。 会場は満員。みなさん小三治ファンなのだろう、中年のオジサマ・オバサマたちが多い。 独演会といってもまずは“前座”からとい…

新春国立名人会+銀座 魚真

初笑いは正月のうちにと、松の内の7日、国立演芸場へ。 2日から開催中の「新春国立名人会」の千秋楽。 演目は次の通り。 太神楽曲芸協会の獅子舞に始まって、 落語 柳家花緑 謎のビットコイン 奇術 ダーク広和 落語 古今亭志ん輔 豊竹屋 漫才 すず風にゃん子…

ももし祭りの見世物小屋

土曜日は毎年恒例となった地元の桃井第4小学校校庭での盆踊り大会「ももし祭り」。 その一角で、地域のミニネットラジオ放送局「ラジオぱちぱち」による「見世物小屋」。 夕方5時半ごろから7時半まで、10回公演で1回につき40人ほどの子ども(大人も。今年は…

衛星劇場の歌舞伎・無料ウィーク!

松竹系の衛星放送チャンネル「衛星劇場」。 加入しないと視聴できないが、2月6日から10日までの5日間は「歌舞伎・無料ウィーク」というので、6日、7日に放送された「青砥稿花紅彩画~白浪五人男」の通し狂言を録画して見る。 2004年(平成16)の歌舞伎座の舞…

新春国立名人会で初笑い

きょうは七草。 朝食は七草がゆ。ちなみにお米から炊いた本格?おかゆです。 門松飾りを外して地元の神社に持参。 午後は国立演芸場でこれも毎年恒例の初笑い。 2日から開催中の「新春国立名人会」で、本日が最終日でトリは柳家小三治。 運よく真ん中あたり…

絶品!国立劇場「仮名手本忠臣蔵」第2部

国立劇場の11月歌舞伎公演を観る。 同劇場は今年の11月1日で開場から50年。そこで開場50周年を記念して義太夫狂言の大作『仮名手本忠臣蔵』(かなでほんちゅうしんぐら)の全段を10月から3カ月に渡って上演中で、11月は第2部の「浄瑠璃 道行旅路の花聟」「五…

吉例顔見世大歌舞伎

歌舞伎座11月の「吉例顔見世大歌舞伎」は2カ月続く八代目中村芝翫襲名披露公演。同時に新芝翫の子どもたち、四代目中村橋之助、三代目中村福之助、四代目中村歌之助も襲名披露。 歌舞伎座へ行こうと銀座を歩いていたら、和光のウインドディスプレーに巨大な…

新芝翫襲名 十月大歌舞伎

歌舞伎座で「芸術祭十月大歌舞伎」夜の部を観る。 中村橋之助改め八代目中村芝翫、それに橋之助の3人の子どもである中村国生改め四代目中村橋之助、中村宗生改め三代目中村福之助、中村宜生改め四代目中村歌之助の襲名披露公演だ。 八代目芝翫の歌舞伎座での…

見世物小屋2016

おとといの土曜日、近くの区立桃井第4小学校の校庭で恒例の盆踊り大会、ももし祭りがあり、私が所属する地域のミニラジオ放送局「ラジオぱちぱち」は、これも恒例の「見世物小屋」をオープンさせた。 ももし祭りは3・11の東日本大震災で中断された地域の祭り…

団菊祭五月大歌舞伎

歌舞伎座で今年も恒例の「団菊祭五月大歌舞伎」夜の部を観る。 明治期に活躍した九代目市川団十郎と五代目尾上菊五郎を顕彰する「団菊祭」。1936年にスタートし、中断もあったが80年を迎えたという。 連休中ということもあって客席は満員で、和服姿の女性も…

長唄女子東音会 第144回定期演奏会

23日(土)国立劇場小劇場で長唄女子東音会の「第144回定期演奏会」を聴く。 第1部、第2部に分かれていて、聴いたのは第2部のほう。 当然ながら唄方も三味線方も全員女性。プログラムを数えてみたら全部で90人いた。結構な数だ。 みなさんプロの演奏家である…

9月文楽公演の津駒大夫

きのうは国立劇場「9月 文楽公演」を見る。 第1部の「面売り(めんうり)」「鎌倉三代記(かまくらさんだいき)」「伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)」 平日の昼間というのに客席は満員。着物姿の女性も目立った。男性客もけっこう多い。そこが歌舞…

国立劇場 5月文楽公演

国立劇場の5月文楽公演は吉田玉女改め二代目吉田玉男襲名披露公演。 第2部の「祇園祭礼信仰記」「桂川連理柵(れんりのしがらみ)」を観る。 夜の部とあって観客は比較的若い人が多い。それも若い女性が目立つ。 前から3列目の中央付近で観たので、舞台全体…

団菊祭五月大歌舞伎

連休明けの7日(木)は歌舞伎座で団菊祭五月大歌舞伎・昼の部を観る。 菊之助が女形と立役をやるというので観に行く。 「摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)合邦庵室の場」は玉手御前に菊之助、俊徳丸・梅枝、浅香姫・尾上右近、奴入平・巳之助、合邦道…

仁左衛門恋し

小松成美『仁左衛門恋し』(徳間文庫)を読む。 歌舞伎役者、15代目片岡仁左衛門をアップで撮った表紙の写真がいい。つい見とれてしまう。 撮影は篠山紀信。歌舞伎座六月公演(2014年6月)「お祭り」より。右肩腱(けん)板断裂の手術から7カ月ぶりに復活し…

菅原伝授手習鑑 仁左衛門の涙

歌舞伎座の三月大歌舞伎は「通し狂言 菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)」。 きのうの昼の部を観る。 前から2列目で花道近く。前すぎるかなと思ったが、今回の演目はそれほどにぎやかに動き回るわけではないから、役者の顔がよく見えてちょ…

2月文楽公演 花競四季寿 天網島時雨炬燵 紙屋内の段

国立劇場2月文楽公演第2部『花競四季寿』『天網島時雨炬燵 紙屋内の段』を観る。 今年初の東京での文楽公演、というので初春らしく『花競四季寿』としたのだろう。 午後2時半開演と真っ昼間の公演だからか、客席には女性が目立つ。 前から3列目の中央の席だ…

菊之助の礼儀

長谷部浩『菊之助の礼儀』(新潮社)を読む。 筆者は東京芸大教授で演劇評論家。もともと現代演劇を専門に批評してきたが、90年代になって歌舞伎に目を向けるようになって、阪東三津五郎の聞書きなどを出版。十数年前に尾上菊五郎の息子、菊之助と知り合い、…

初笑いは新春国立名人会

初笑いは国立演芸場の「新春国立名人会」。 2日から7日まで開かれていて、小三治が出る最終日の7日に行く。 7日までは松の内というので正月気分。和服姿の女性もチラホラ。若い人からお年寄りまで客の年齢は幅広い。 幕開けは太神楽(だいかぐら)曲芸協会に…

「寺子屋」に現代人はなぜ泣くか

犬丸治『「菅原伝授手習鑑」精読 歌舞伎と天皇』(岩波現代文庫)を読む。 本書は2012年出版の本だが、近々歌舞伎座で「菅原伝授手習鑑」の「寺子屋」を観るため、事前学習?のため手にとったもの。 「菅原伝授手習鑑」は時代物人形浄瑠璃で全5段。竹田出雲…

師弟の競演 幻想の世界 2月文楽公演

きのう(19日)は国立劇場の2月文楽公演。 今年最初の文楽。1月は大阪で公演だから、東京での初春公演は2月となる。 文楽は本家本元の大阪市当局からは補助金削減などでイジメられている。それならいっそ東京に越してきたら、といいたくもなるが、発祥の地・…

初笑い 新春国立名人会

7日は国立演芸場で「新春国立名人会」。 このところ、年の初めは国立劇場で初春歌舞伎、7日は新春国立名人会の千秋楽を楽しむ、というのが年中行事化している。 7日までは松の内とあって、入り口は正月気分。 本日の出演者と演目は次の通り。 寿獅子 太神楽…

文楽の歴史

倉田喜弘『文楽の歴史』(岩波現代文庫)を読む。 人形浄瑠璃(文楽)は古くは「操(あやつり)」、あるいは「操芝居」といわれ、「人形浄瑠璃」という名称が一般化するのは明治以降だという。さらに、「文楽」の呼び名も、上演する座が複数あったのが「文楽…