ゴールデンウィーク最終日、月曜日朝の善福寺公園は曇り。ときおり強い風が吹く。
“チサの木”の花が咲いていた。
正しくはエゴノキ。
歌舞伎の「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」にエゴノキが登場していて、政岡の息子の千松が歌う歌に「こちの裏のチサの木にチサの木に、スズメが3匹とまってとまって・・・」というくだりがあり、チサの木とはエゴノキのこと。
それでわが家ではエゴノキのことをチサの木と呼んでいる。
空を覆うように白い花が鈴なりに咲いていて、なかなか見事だ。
善福寺公園には何本もエゴノキがあって、例年、咲くのを楽しみにしているが、花が咲く木が少なくなったのが寂しい。
ハコネウツギが咲いていた。
隣で咲いていたのはタニウツギ。
両方ともとてもよく似ているが、ハコネウツギは花びらの色が白から紅色に変化するので紅白の花が咲くが、タニウツギは色が変化しないので見分けられる。
キイチゴのおいしそうな実。
春に花が咲いて、初夏の今ごろにはもう実がなって食べられる。
水面から顔を出したアサザが寄り添って咲いていた。
ヤマボウシが咲き出していた。
上池を半周して下池に向かうと、元気に飛んでいるカワセミ。
枝にとまったところを見ると、オスのマルちゃんのようだ。
場所を移動してエサをねらっているのか?
ダイブして小魚をゲット!
エサをくわえたまま飛んでいった。
飛び去った先にいたのは・・・、メスのヤエちゃんだった。
マルちゃんはヤエちゃんに求愛給餌したのか?たぶんそうだろう。
下池を1周して上池に戻る。
途中、見つけたのは綿をまとったような幼虫。
きのう見つけたハゴロモの幼虫も蠟物質でできた綿みたいなのをまとっていたが、それよりも大きいし、もっとフワフワしている感じ。
横から見るとかわいいお顔。
オニグルミの木の下にいたのでわかった。
クルミマルハバチの幼虫だ。
ハバチはハチの仲間の中では原始的なハチといわれ、幼虫はオニグルミなどの葉を食べて大きくなり、土の中に潜って繭をつくる。
全身をフワフワ・モコモコした蠟物質に覆われ、見た目がかわいいので“癒しの幼虫”と呼ばれているのだとか。
オニグルミの葉を食害するが、被害はそれほどでもなく、ほどほど?だそうだ。
ミノムシが偽木をのぼっていた。
ミノムシはミノガというガの幼虫。枝からからぶらさがって冬をすごすが、春になると葉っぱを食べて成長するため、蓑を背負ったまま移動する。
オスは蓑の中で蛹になって成虫となり、翅が生えて飛んでいくが、メスは成虫になっても翅はなく、蓑の中で卵を産み、一生をすごすという。
ときおり強い風が吹くのでコイノボリが勢いよく泳いでいた。
コイノボリはこうでなくちゃ。