金曜日朝の善福寺公園は曇り。日差し弱く、久しぶりに涼しい風が吹く。
上池を半周して下池に向かう途中、常緑樹が多い雑木林の中を通ると、ニイニイゼミがあちこちで羽化中だった。
ニイニイゼミは幼虫が湿気を多く含んだ土の中で成長するから、地面にあまり日が差さない常緑樹の林の中が好きなのだろう。
それにほかのセミより早めに羽化して鳴き始めるから、だんだんアブラゼミやミンミンゼミが鳴くようになって、「早くしなきゃ」と一斉に羽化を始めたのだろうか。
一生懸命、殻から抜け出そうとしている。
羽化直後で羽を乾かしているのかな?
こちらでは脱け殻の横に並んで飛び立つ準備か。
羽化したあとの脱け殻がいっぱい。
ここにもあそこにも羽化直後のニイニイゼミ。
まだ羽は縮れているが、少しずつ脱皮しようとしている。
スズメバチが上から執拗に攻撃し、ついに逃げていくコガネムシ。
下池をめぐっていると、遊歩道の目の前でイトトンボがとまっていた。
スイレンの群生地ではチョウトンボがお休み中。
ちょっと小さめのイトトンボ。
子どものトンボかな?
下池を1周して再び上池へ。
最近よく見る風媒花のタネらしきもの。
ヤナギのタネは綿毛みたいだが、それとは違って針のように細くて長く、放射状に伸びている。
風媒花のタネは風に乗って遠く飛んで行って子孫を残そうとする。よく見るタンポポの場合、タネには約100本もの毛がついていて、これが風を受けてパラシュートのようにタネを運んでいってくれるという。
風散布型と呼ばれるそうだが、ではこの綿毛のようなものは?
アザミ、あるいはガガイモ、テイカカズラのタネでは?
1本1本をよく見るとまるで鳥の羽毛のようにさらに細かい毛がたくさんついている。どうやらこの枝分かれした細かい毛で空気をとらえ、風に乗ってより遠くまで運ばれやすようなつくりになっているようだ。
上池に戻ると、池のほとりでミノムシが頭とお尻を出していた。
笹の葉っぱをかじりとって蓑をつくっている最中だろうか。
ミノムシはミノガと呼ばれるガの幼虫で、小枝や葉っぱなどでつくった蓑の中で幼虫時代をすごし、やがて蓑から出て成虫となって飛んでいく。
ただし、蓑から出て飛んでいくのはオスだけで、メスは一生を蓑の中ですごし、オスを蓑の中に呼び込んで交尾し、蓑の中に卵を産んで一生を終えるという。
このミノムシはオス?それともメスか?