善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

夏の朝 命つなぐイトトンボ

日曜日朝の善福寺公園は快晴。朝のうちは比較的涼しいと思っていたが、みるみる気温が上昇していく。

 

上池では、きのうに引き続きサクラらしいメスのカワセミ

給餌用のエサをねらっているのかな?

 

羽化したばかりのセミが、自分が抜け出た殻とご対面。

 

獲物を待ち構えているのかムシヒキアブ。

緑色の複眼が妖しげだ。

 

けさもセミの羽化が真っ盛りだったが、ニイニイゼミの羽化は多少落ち着いてきて、アブラゼミの羽化が増えた気がする。

羽化中のニイニイゼミ

こちらでは脱皮完了が近く、翅も伸び始めている。

緑色の余韻が残る羽化直後のニイニイゼミ

 

羽化直後のアブラゼミかな?

翅がまだ伸びきってなくてショレショレだ。

 

羽化してしらくたってセミっぽくなったアブラゼミ

 

幹のまわりにはセミの幼虫が這い出た穴がいっぱい。

アブラゼミの場合、メスの成虫が枯れ木のすき間などに卵を産むが、すぐには幼虫にならない。そこで冬を越した卵は、翌年の梅雨の時期に降る雨などがきっかけとなって孵化する。

地面に落ちた幼虫は、地中に潜り込んで幼虫時代を送る。

栄養状態にもよるが4~6年を土の中ですごし、地中から這い出してきて、木の幹などで羽化し成虫になる。

成虫になると数週間から1カ月ほどのうちに交尾と産卵をして死んでしまう。

幼虫時代の方が長いのがセミの一生だ。

成虫の期間が短いからか、命を惜しむように一生懸命、鳴いている(鳴くのはオスだけだが)。

 

下池をめぐっていると、池のほとりでイトトンボが交尾していた。

上がオスで下がメス。

ほかの大きいトンボは空中で飛びながら交尾し、時間も短いことが多いが、イトトンボはとまったままで、長い時間つながったままでいることが多い。

アオモンイトトンボの場合、交尾は6~7時間ぐつらいも続くといわれる。

ちなみにトンボの寿命は、卵の期間が約4カ月、ヤゴの期間が約2カ月、成虫の期間が約3カ月といわれるが、鳥など天敵に食べられたりすることが多いので、寿命をまっとうするのは少数派のようだ。

そんな短い一生でも、イトトンボは次の世代に命をつなごうとしている。

 

羽化したばかりのアブラゼミ

光線のイタズラで複眼の目が寄り目になってる?

 

全身茶色のカマキリが微動だにしないでいる。

枯れ枝に擬態してエサをねらってる?

 

羽化直後で全身真っ白のアブラゼミが美しかった。

幹の反対側には羽化からしばらくたったアブラゼミ

公園を1周していると、羽化から時間を経てのセミの変化を見ることができる。

 

帰り道、区立公園の花壇にミツバチが花の蜜を吸いにやってきていた。

善福寺公園に自然にできたニホンミツバチの巣から、働きバチが飛んできたのだろうか。