善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

小三治の歌

半蔵門国立演芸場で久々に小三治を聴く。
29日の国立名人会。

演目は写真の通り。
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国立演芸場小三治が出るときは必ずといっていいほど前に紙切り林家正楽が出る。

いつも小三治はまくらでも笑わせるが、今回も30分ぐらいとりとめのない話をやっていた。
いつもはとりとめのない話でも一応筋の通った話をしてたが、今回は本当にとりとめがなかった。
それでも笑わせてくれるし、聞いててあきないから不思議。

途中、歌を歌い出した。
以前も歌ってたことがあったが、けっこう歌うのが好きらしい。それになかなかいい声をしている。

天(そら)が泣いたら 雨になる
山が泣くときゃ 水が出る
俺が泣いても 何にも出ない

1966年から放送された渥美清主演の連続テレビドラマ「泣いてたまるか」の主題歌で、渥美清自身が歌っている。作詞はドラマの脚本家でもある良池まもる。作曲は木下忠司。
小三治はなぜかときどき、この歌が口をついて出るという。
特に「俺が泣いても何んにもでない」のあたりについて、しきりに感心していた。

なるほど、たしかに哲学的な歌といえなくもない。

ついでに書いておくとこのところ国立劇場通いが続いていて、21日には国立劇場小劇場で、9月文楽公演の第2部「夏祭浪花鑑」を観る。
団七九郎兵衛の人形を遣った勘十郎の立ち回りが実に見事。
思わず「カンジュウロー!」と叫びたくなった。