善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

#観劇

野田版 桜の森の満開の下

歌舞伎座で上演中の八月納涼歌舞伎第三部「野田版 桜の森の満開の下」を観る。 もともと劇団夢の遊眠社時代に「贋作 桜の森の満開の下」として1989年に初演した作品を新たに歌舞伎作品に仕上げたもの。坂口安吾の小説「桜の森の満開の下」と「夜長姫と耳男」…

笑って泣けた「海のこどもたち」

日曜日は池袋にある「あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)」で橋本フサヨと鈴木秀城のぜんぷくトリヲ、金度完、小野越郎出演によるパントマイムとダンス、三線で描くファンタジー「海のこどもたち」を観る。 作・演出は「焼肉ドラゴン」の鄭義信…

“殺しの美学”仁左衛門 大阪の旅・上

大阪松竹座で上演中の「盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)」を見るため大阪へ行ってきた。 お目当ては仁左衛門。そういえば1年前の7月にも「与話情浮世横櫛」に出演する仁左衛門見たさ(元々は国立文楽劇場で文楽を見る目的だったが)に大阪松竹座に行…

菊之助の大蔵卿

日曜日は国立劇場で歌舞伎鑑賞教室「鬼一法眼三略巻 一條大蔵譚(きいちほうげんさんりゃくのまき いちじょうおおくらものがたり)」を観る。 毎年7月にやっている若い人向けを意識した公演で、1等席でも3900円と比較的安いのが魅力(学生は全席1300円)。 …

仁左衛門の見得のかっこよさ 六月大歌舞伎

歌舞伎座で「六月大歌舞伎」の夜の部を見る。 演目は「鎌倉三代記(かまくらさんだいき)」「曽我綉侠御所染(そがもようたてしのごしょぞめ)」御所五郎蔵」「一本刀土俵入(いっぽんがたなどひょういり)」 出演は仁左衛門、幸四郎、左団次、秀太郎、歌六…

團菊祭五月大歌舞伎 昼の部

きのうは歌舞伎を見るため銀座へ。 九代目市川團十郎、五代目尾上菊五郎を讃える毎年5月の歌舞伎座恒例「團菊祭五月大歌舞伎」の昼の部。 演目は「梶原平三誉石切 鶴ヶ丘八幡社頭の場」「義経千本桜 吉野山」「新皿屋舗月雨暈 魚屋宗五郎」 連休中でもあるか…

歌舞伎座 四月大歌舞伎

歌舞伎座「四月大歌舞伎」夜の部。 演目は「傾城反魂香 土佐将監閑居の場」「桂川連理柵 帯屋」「奴道成寺」 どの芝居もおもしろく、こんな日は帰り道もナンカ楽しくなる。 「傾城反魂香」はもともと人形浄瑠璃で近松門左衛門作。 出演陣がすべて適役で見応…

伊賀越道中双六のお谷に涙

国立劇場開場50終年記念3月歌舞伎公演「通し狂言 伊賀越道中双六」を観る。 土曜日の18日、いつも平日は圧倒的に女性が多いが、土曜日とあって男性客も目立つ。客席は満員(少なくとも1階は)。 出演は中村吉右衛門、中村歌六、中村又五郎、尾上菊之助、中村…

渡海屋・大物浦の仁左衛門

歌舞伎座三月大歌舞伎・昼の部を観る。 演目は「明君行状記」「渡海屋・大物浦」、それに亡くなった阪東三津五郎追善狂言の「どんつく」。 平日のまっ昼間だというのに会場は満員。ただし、圧倒的に女性が多い。 すばらしかったのは「渡海屋・大物浦」の仁左…

「通し狂言 しらぬい譚」のスペクタクル

今年の初芝居は国立劇場の「通し狂言 しらぬい譚」。 松の内はすぎたが、劇場内はいまだ正月という感じで、巨大な鏡餅が飾られてあった(エビは作り物)。 ロビーも正月っぽい。この日は成人の日の休日で、客席は満員だった。 原作は江戸時代に人気を博した…

十二月大歌舞伎と「魚真」

クリスマスイブの夜は歌舞伎座の「十二月大歌舞伎」を観るため銀座へ。 夜6時すぎの銀座はスゴイ人出。やっぱり手をつなぎあってるカップルが多い。それと中国人観光客。 観たのは第3部の「二人椀久」と「京鹿子娘五人道成寺」。いずれも踊り中心。 出演は「…

国立劇場文楽公演「通し狂言 仮名手本忠臣蔵」

国立劇場で文楽12月公演「通し狂言 仮名手本忠臣蔵」を観る。 国立劇場開場50周年記念公演。 特にすばらしかったのは七段目・祇園一力茶屋の段でのお軽(簑助)と平右衛門(勘十郎)。先月の国立劇場での歌舞伎(お軽が雀右衛で平右衛門は又五郎)の七段目も…

新国立劇場「ヘンリー四世」 佐藤B作のセリフ

きのうは初台の新国立劇場でシェイクスピア作「ヘンリー四世」を観る。 第1部、第2部の通し上演で、第1部が12時開始で、途中休み時間を挟んで午後8時40分まで、合計6時間の長丁場。中世イギリスの世界にどっぷり漬かった気分。 今年はシェイクスピア没後400…

師走の京都歌舞伎見物③ 紅葉と歌舞伎

2~3日と師走の京都歌舞伎見物。 2日目の3日は第2部を観る予定で、開演は午後2時なのでその前に紅葉見物。 秋の京都に来て紅葉を見ないわけにはいかない。 さすがに12月に入るとどこも紅葉の盛りはすぎているようだが、二条城近くのホテルからも行きやすく、…

師走の京都歌舞伎見物② 先斗町歌舞練場

2日、3日と京都に滞在し、師走の風物詩「吉例顔見世興行・東西合同大歌舞伎」を観る。 2日は第3部、演目は「双蝶々曲輪日記 引窓」「京鹿子娘道成寺」。 顔見世興行は例年、南座で開催されているが、休館中のため三条大橋橋詰の先斗町歌舞練場に会場を移して…

麿赤兒の「荒野のリア」

きのう(15日)は吉祥寺シアターでティーファクトリー公演「荒野のリア」を観る。 原作はシェイクスピアの「リア王」。そういえば今年はシェイクスピア没後400年。 ティーファクトリー公演は今年の春も白石加代子主演の「愛情の内乱」を観ていて、なぜか2回…

秀山祭九月大歌舞伎 玉三郎にしびれる

歌舞伎座で「秀山祭九月大歌舞伎」夜の部を観る。 絵看板が夕方の西日を浴びていた。 秀山は明治末から昭和にかけて活躍した初代中村吉右衛門の俳名で、初代吉右衛門の功績を顕彰しその芸を継承するため毎年開催されている。 今回は昼の部で『碁盤忠信』『太…

大阪 文楽&歌舞伎&吉本の旅 その4 松竹座

翌日の火曜日は大阪・松竹座で歌舞伎公演。 グリコの看板がある戎橋から目と鼻の先にあるのが松竹座。 正面のアーチが特徴的なネオ・ルネッサンス様式の建物で、東京の歌舞伎座とはだいぶ趣が違う。 大正12年(1923年)に関西初の洋式劇場として誕生したとい…

大阪 文楽&歌舞伎&吉本の旅 その2

25日(月)、26日(火)と行った大阪・文楽&歌舞伎&なんば花月の旅、続き。 まず第1日目、なんば花月で漫才と落語、吉本新喜劇に大笑いしたあとは、いったんホテル(シェラトン都ホテル)にチェックインして休息をとったあと、夕方6時すぎにホテルを出て日…

大阪 文楽&歌舞伎&吉本新喜劇の旅

25、26日と大阪へ文楽&歌舞伎観劇の旅。 文楽ファンの一人として前々から念願だったのが本場・大阪の文楽をみることだった。 7月の夏休み文楽特別公演で井上ひさし作の文楽が上演されることを知り、観劇を計画したが、ちょうど同じ時期に大阪・松竹座で片岡…

愛情の内乱

吉祥寺シアターで川村毅作・演出の「愛情の内乱」を観る。 駅北口から歩いて数分のところにある劇場。 劇場近くに2軒のヤキトリ屋があってけっこうにぎわっていた。 母と息子たちの葛藤の物語。 出演は白石加代子、兼崎健太郎、末原拓馬、大場泰正、笠木誠、…

三月大歌舞伎 雀右衛門襲名公演

きのうは歌舞伎座で「中村芝雀改め五代目中村雀右衛門襲名披露 三月大歌舞伎」夜の部を観る。 幕も特別誂だった。 演目は「双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)角力場」「襲名披露口上」「祇園祭礼信仰記(ぎおんさいれいしんこうき)金閣寺」…

嶋大夫の引退公演

国立劇場2月文楽公演の第2部「八代豊竹嶋大夫引退披露狂言」(15日)。 ファンから贈られたたくさんの花。 客席は満員。いつもは女性が多いのにオジサンが目立つ。 嶋大夫のファンが駆けつけたのだろう。「嶋大夫っ!」のかけ声が会場のあちこちから飛んでい…

菊之助の新境地 二月大歌舞伎

きのうは歌舞伎座で「二月大歌舞伎夜の部」を観る。 日曜日の夕方なので銀座は大賑わい。でも帰りはさほど人はいなかった。 演目は「ひらかな盛衰記 源太勘当(げんたかんどう)、「籠釣瓶花街酔醒(かごくるべさとのえいざめ)」、「浜松風恋歌(はままつか…

小春穏沖津白浪 初日

3日は国立劇場で初春歌舞伎公演「通し狂言 小春穏沖津白浪―小狐礼三―(こはるなぎおきつしらなみ こぎつねれいざ)」。 きょうが初日とあって、劇場に入ると振る舞い酒用の枡(国立劇場の焼き印入り)を配っていた。さっそくなみなみと注いでもらい、芝居が始…

通し狂言 神霊矢口渡

きのうは国立劇場で「11月歌舞伎公演 通し狂言 神霊矢口渡(しんれいやぐちのわたし)」を観る。 平日だからか、地味な話だからか客席はポツポツ空席が目立つ。 座ったのは前から2番目の席。花道からは遠かったが、それでかえって花道を行く役者の姿がよくわ…

ぜんぷくトリヲ タロウいのちのオンパレード

秋の風物詩、毎年恒例の「トロールの森2015」が始まり、きのうの夜はJR西荻窪駅近くのバルタザールで「ぜんぷくトリヲ」による「タロウ いのちのオンパレード」公演。 西荻窪駅から善福寺公園までの道々50カ所には、区立桃井第4小学校の児童たちがつくった人…

通し狂言伽羅先代萩に新しい歌舞伎の姿を見た

歌舞伎座で2日から始まった「秀山祭九月大歌舞伎」の2日目、夜の部の「通し狂言 伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」を観る。 「御殿」は何度か観たが、通しは初めて。通しでみることで個々の場面が浮き彫りになり、感動がさらに深まった感じ。何しろ乳人…

「六月大歌舞伎」と「安保法案」

歌舞伎座の「六月大歌舞伎」夜の部を観る。 今回の売り物は「新薄雪物語」の通し上演。ただし、前半部分は昼の部、後半は夜の部と2つに分断され、両方見せようとする松竹の策略か、あんまりにも長いので2つに分けるしかなかったのか。 何しろ1等席1万8000円…

初芝居は「通し狂言 南総里見八犬伝」

このところ正月の初芝居は国立劇場の菊五郎劇団。今年も松の内の6日に行く。 演目は「通し狂言 南総里見八犬伝(なんそうさとみはっけんでん)」6幕9場(27日まで) 入口ホールでは大きな鏡餅の前で恒例の獅子舞。 縁起物の頭をかじるポーズも。 原作は江戸…