平日だからか、地味な話だからか客席はポツポツ空席が目立つ。
座ったのは前から2番目の席。花道からは遠かったが、それでかえって花道を行く役者の姿がよくわかるし、舞台も多少斜めからの方がよく見えた。
吉右衛門がプロンプターに助けられていたのもよくわかったが・・・。
初日から8日目だが、100何年ぶりの上演というのでセリフを覚えるのも大変なんだろう。
座ったのは前から2番目の席。花道からは遠かったが、それでかえって花道を行く役者の姿がよくわかるし、舞台も多少斜めからの方がよく見えた。
吉右衛門がプロンプターに助けられていたのもよくわかったが・・・。
初日から8日目だが、100何年ぶりの上演というのでセリフを覚えるのも大変なんだろう。
序幕「東海道焼餅坂の場」、2幕目「由良兵庫之助新邸の場」、3幕目「生麦村道念庵室の場」、大詰「頓兵衛住家の場」
出演は吉右衛門、歌六、又五郎、歌昇、種之助、米吉、橘三郎、桂三、錦之助、芝雀、東蔵ほか。
出演は吉右衛門、歌六、又五郎、歌昇、種之助、米吉、橘三郎、桂三、錦之助、芝雀、東蔵ほか。
1794年の初演で、現在よく上演されるのは大詰の「頓兵衛住家の場」であり、序幕は109年ぶり、2幕目は100年ぶり、3幕目は119年ぶりの復活上演という。
前半は足利尊氏に降伏したかにみえた兵庫之助が、敵方に仕える素振りを見せながら新田家存続のために忠義を尽くす話で、後半は、頓兵衞の家に一夜の宿を求めた義興の弟義峯に対して、頓兵衞の娘のお舟が一目惚れしてしまい、強欲で極悪非道の父親から義峯と義峯の恋人のうてなを救う悲恋物語。
見ていて、前半と後半はまるで別の物語と感じた。吉右衛門は兵庫之助の役で、御家存続のためにわが子を犠牲にしてしまう役どころ。その鬼気せまる演技は見事というほかない。仁左衛門もいいけれど、どこか和事っぽいところがあるが、吉右衛門の豪胆さもいい。
だが、吉右衛門が出るのは前半だけで、後半はまるで別の話になっている(まあ新田一族の話には違いないが)。
だが、吉右衛門が出るのは前半だけで、後半はまるで別の話になっている(まあ新田一族の話には違いないが)。