チリの赤ワイン「アイランド・イースター・カベルネ・ソーヴィニヨン(ISLAND EASTER CABERNET SAUVIGNON)2019」
いかにも、というネーミングだが、太平洋上に位置するチリ領の火山島、イースター島のモアイ像がラベルにデザインされている。
ワイナリーのクイマイは、チリ最大のワイナリー、コンチャ・イ・トロ傘下のワイナリーで、コン・チャ・イ・トロは、ボルドーからブドウの苗をチリへ持ち込んでワイン造りを始めたんだとか。
アイランド・イースターは、チリのブドウ栽培発祥の地ともいわれるセントラル・ヴァレー一帯で収穫されたブドウから造られる。タンニンが比較的抑えられすっきりした味わい。
ワインの友で観たのは夜9時から放送のNHKEテレ「古典芸能への招待」。
昨年の歌舞伎座・秀山祭九月公演から、中村梅玉の舞踊で清元の名作「お祭り」に続いて片岡仁左衛門が弁慶を演じる「勧進帳」。
去年の9月に劇場に足を運んで観た演目であるが、あらためて副音声で高木秀樹さんの解説を聴きながら見直そうとチャンネルにあわせたら、何とスタジオには仁左衛門本人が登場。演劇評論家の渡辺保とともに、各場面について自身で解説してくれ、弁慶を演じる熱い思いを語ってくれた。
仁左衛門の弁慶は、2008年の歌舞伎座以来11年ぶり。それだけ間があくと、また新しい気持ちで弁慶を演じることができるんだとか。
また、親子三代で出演(弁慶の仁左衛門、義経は息子の孝太郎、義経の家来の一人、駿河次郎に孫の千之助)というので話題となったが、孫を出演させたのは「本番の空気を感じることが大事」と考えたからだという。
そういえば仁左衛門は、先日の近況を伝えるYouTubeの番組の中で、自宅でやっているふだんの発声練習では「勧進帳」の全配役のセリフを語って練習しているといっていた。
それほど「勧進帳」が気に入っているんだなと思って改めて舞台を見ると、「勧進帳」は荒事かと思ったら実はセリフ劇だということがよく分かった。
リズムよく、しかも噛みしめるように、言葉のひとつひとつを大事にする仁左衛門にうってつけの演目に違いない。
きのうのテレビでは仁左衛門は「できることならもう一度、弁慶をやりたい」といっていた。
それほど惚れ抜いている弁慶の役。ぜひまた見たいものだ。