オーストラリアの赤ワイン「ベンチマーク・シラーズ(BENCHMARK SHIRAZ)2019」
料理はこのあと、ポークハワイアン、カボチャ。
ワイナリーはオーストラリアで5世代続く醸造家一族のグラント・バージ。南オーストラリア、バロッサ・ヴァレーの老舗ワイナリーだとか。
ときどき飲むワイン。安心して飲める。
ワインの友で観たのは民放のBSで放送していたアメリカ・イギリス・中国合作の映画「ビリー・リンの永遠の一日」
2016年の作品。
原題は「BILLY LYNN'S LONG HALFTIME WALK」
監督アン・リー(「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」など2度アカデミー監督賞を受賞した台湾の監督)、出演ジョー・アルウィン、クリステン・スチュワート、クリス・タッカー、ヴィン・ディーゼル、スティーヴ・マーティンほか。
イラクのフセイン政権打倒を目的にアメリカが戦争を始めたのは2003年。その翌年の04年のイラク。味方を助けるために銃撃戦の中へ身を投じた19歳のビリー・リンは、その姿を偶然ニュースに取りあげられて一夜にして英雄となり、同じブラボー隊のほかの隊員たちとともにアメリカに一次帰国。全米凱旋ツアーに駆り出される。
故郷で歓迎を受け、再出兵をためらう気持ちが芽生える一方で、自分が英雄として扱われることに違和感を抱きはじめるビリー。
そして戦地へ戻る前日、凱旋ツアー最大の目玉として、感謝祭の日のアメリカン・フットボールのハーフタイムイベントに招かれた大歓声の中で、ビリーは現実と戦争の記憶が交差する一瞬のような永遠のような時間を経験する・・・。
彼らはまさしく戦意高揚のための宣伝部隊となっていた。
ビリーの“英雄ぶり”をネタに一儲けしようたくらむ、アメフトチーム・オーナーであり、映画のプロデューサーでもある大資産家。彼にとっては戦争もアメフトと同じように金儲けのための道具にすぎない。
そして、本当の戦争の悲惨さを知らない会場の若者たちのノー天気な対応。
やがてビリーは彼らとの間に深い溝を感じるようになる。
そこのところが「偉大なアメリカ」を期待したアメリカ社会の意に沿わなかったのか、前評判の割には興行成績は散々だったとか。
日本での上映も計画されていたにもかかわらず、なぜか劇場未公開のまま。
本作がデビューのジョー・アルウィンの演技もよかったし、心に響く作品なのに。
ちなみに戦争を金儲けの道具としか考えていない金持ちからの映画化のオファーを断ったビリーが廊下を歩いていると、「大丈夫だよ、中国資本が金を出すよ」というセリフがあって笑ってしまった。
実際、本作には中国資本が加わっているが、中国マネーの見返りにあのセリフが入った?