善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+「パーフェクトワールド」

チリの赤ワイン「アンデラ・カルメネール(ANDERRA CARMENERE)2015」
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何度か飲んでいるが、飲みやすくて安心して飲める。
カルメネール100%。
原産地はフランス・ボルドーだが、現在ボルドーではほとんど栽培されておらず、チリが栽培面積のほとんどを占めているという。チリの風土に合ったブドウ品種なのだろう。

ワインの友で観たのは民放のBSで放送していたアメリカ映画「パーフェクトワールド」。
1993年の作品。クリント・イーストウッド監督。ケビン・コスナーイーストウッドが共演している。

1963年のアメリカ。テキサス及びアラバマ州全土に敷かれた緊急捜査網をかいくぐって、脱獄犯ブッチ・ヘインズ(ケビン・コスナー)は8歳の少年フィリップを人質に逃亡を続ける。物心ついたころから刑務所の壁と向き合って生きてきた孤独な男ブッチの犯した罪は、脱獄、誘拐、殺人にまでエスカレートしていた。
追跡するテキサス・レンジャーのレッド・ガーネット(クリント・イーストウッド)は少年だったブッチを初めて少年院に入れた張本人だった。
彼は、暴力的な父親の元にブッチを返すより、少年院に入れて更生させようとしたのだった。
再び犯罪者と追跡者となったふたりの男。
フィリップとともに逃げるブッチが目指すのは、父親が今、暮しているというアラスカ。そこは彼にとっての“パーフェクトワールド”だった。
逃避行を続けるうち、フィリップはブッチに親近感を抱きまるで父親のように慕うようになるが、やがて宿命の糸に引き寄せられるように、ブッチとレッドは相対する。

主役はケビン・コスナーと人質のフィリップを演じた少年俳優。
クリント・イーストウッドはめずらしく影が薄い。

映画の冒頭、まぶしげな太陽に照らされて、一面緑の草むらに仰向けになっているコスナーが大写しになる。
まるで眠っているような、シアワセそうな顔。
その上をドル紙幣が何枚も風に舞っている。
ああいま彼はパーフェクトワールドにいるのかな、と思わせるオープニング。

しかし、それは実は物語の最後の情景だった。
同じ映像なのに、最初と最後に観たときの落差があまりにも大きい。
イーストウッド監督はそこに「パーフェクトワールド」って何だろう?と問いかけているようだった。