善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

トロールの森の黄金バット

11月3日から23日まで、今年も善福寺公園の上池を主会場に野外アート展「トロールの森2016」が開催された。
私が所属する地域のミニラジオ局「ラジオぱちぱち」は、毎日曜日の公園内でオープンカフェを開くとともに、パフォーマンス部門で活劇「黄金バット第90作・善福寺池龍伝説の巻」を上演した。
25分ほどの上演時間で、3日、13日、23日に合計8回(ほかにゲネプロ3回)上演した。

話はたわいないもので、善福寺池にはその昔、龍が棲んでいた。
さらには善福寺池にはバット国という王国が存在していた。

ある日のこと、行方不明になったニッポンの科学者・篠原博士の娘、マサエを探していた黄金バットは、不思議な予言者と出会う。
その予言者によると、バットはバット国の姫コウモリ姫に生まれ変わる。しかし、バット国は巨大な龍の横暴に苦しめられていて、コウモリ姫はイケニエとして龍に差し出される運命となってしまう。
そこにマサエの生まれ変わりの王子さまが助けにあらわれるというのだ。

場面変わってコウモリ姫が登場し、いままさに龍に食べられようとしたとき、マサエの生まれ変わりの王子があられる。
そこへやってきたのが予言者、と思いきや、実は世界征服を企む大悪人ナゾーだった。
王子とコウモリ姫は、篠原博士が発明したジェット光線の設計図上と下をそれぞれ所持している。
そこで2人を出会わせることによって設計図を上下巻ともに手に入れるのがナゾーの狙いであった。

夜な夜なあらわれる巨大龍を操っていたのもナゾーであった。
ナゾーは2人にジェット光線の設計図を上下巻とも差し出せと迫る。
やがて登場した巨大龍に、コウモリ姫と王子の運命は──? という物語。

出演しているので練習中の写真を。
数100円のビニール傘を組み合わせてつくった龍の頭。ちょっと歪んでる。龍は全長10m以上。
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書き割りは2枚。まずは野外の風景。梅原龍三郎ふうなんだが。
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場面変わってバット王国の宮殿風景。こちらはポール・デルボー風(裸の女性はいません)。 
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背景を背負ってあらわれた予言者と黄金バットの出会いのシーン。
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龍に別れを告げるコウモリ姫と王子さま。
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今回の舞台にはオペラのアリアをはさみ込んでいて、歌う歌は「リゴレット」より「女心の歌」を「姫心の歌」、「イーゴリ公」より「ダッタン人の踊り」を「王子の歌」、怪人ナゾーが歌うのはパバロッティも真っさお、「トゥーランドット」の「誰も寝てはならぬ」。そして最後はレハールオペレッタ「メリーウィドウ」より「ワルツ」を「龍を想う歌」と題して全員で合唱した。

歌詞が美しいので紹介しよう。

高なる調べに いつか
心の悩みも 溶けて
言わねど知る 恋心
想う人こそ 君よと