善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+映画「サボテン・ブラザース」他

アメリカの赤ワイン「ヴィントナーズ・リザーヴ・ピノ・ノワール(VINTNER’S RESERVE PINOT NOIR)2019」f:id:macchi105:20220104180529j:plain

カリフォルニア州アメリカのワイン生産量の90%を占めているが、そのカリフォルニア屈指のワイナリー、ケンダル・ジャクソンのワイン。

カリフォルニアに約13,000エーカーに及ぶブドウ園を所有し、世界でも最大規模の樽発酵可能な設備を持つ4つのワイナリーを所有。世界60カ国以上にワインを輸出している大手ワイン・メーカーという。

ピノ・ノワール100%で、ダシのうま味の和食にも合う感じ。

 

ワインの友で観たのは、NHKBSで放送していたアメリカ映画「サボテン・ブラザース」。

1986年の作品。

原題「¡THREE AMIGOS!」

監督ジョン・ランディス、出演スティーブ・マーティンチェビー・チェイスマーティン・ショートほか。

 

3人のコメディアン演じる“スリーアミーゴス”が大活躍する80年代を代表する痛快喜劇。

舞台は1916年のメキシコ。盗賊に苦しむ村の娘カルメンは、無声映画の西部劇のヒーローを演じる俳優3人を本物のガンマンと思い込み、助けを求める電報を出す。仕事にあぶれていた3人はそれを映画のオファーと勘違いし、用心棒となるが・・・。

 

貧しい村の住民が襲ってくる盗賊撃退のためガンマンを雇う、という最初の出だしで、すぐに黒澤明監督の「七人の侍」を思い出したが、まさに黒澤作品にインスピレーションを得てつくられた映画だそうだ。

こちらはコメディーで、最後に村人たち自身が自分たちの“得意技”で悪党どもをやっつけるところはなかなか秀逸。

 

ついでに正月の間に観たほかの作品。

民放のBSで放送していたアメリカ映画「ブラック・ライダー」。

1971年の作品。

原題「BUCK AND THE PREACHER」

監督・主演シドニー・ポワチエ、出演はほかにハリー・ベラフォンテ、ルビー・ディー、キャメロン・ミッチェル、デニー・ミラーほか。

 

南北戦争直後のテキサスを舞台に、自由の天地を求めてやってきた黒人移住者が、白人の偏見や暴力と戦いながら自分たちの土地に到達するまでの物語。

「野のユリ」で黒人として初のアカデミー主演男優賞を受賞したシドニー・ポワチエの初監督作品。「バナナボート」で有名な歌手でもあるハリー・ベラフォンテが共演している。

 

南北戦争後、自由を求めて南部ルイジアナ州から西部にやってきた黒人移住者たちは、彼らを元の農園に引きずり戻そうとする無法者の白人グループによる略奪・暴行・殺害の被害を受けていた。移住者たちのガイドを務めている元北軍軍曹のバック(シドニー・ポワチエ)は、移住者たちを守るために必死に戦っていた。そんなある日、巡回牧師を名乗るラザフォード(ハリー・ベラフォンテ)はバックと知り合い、成り行きからバックを手伝うことになるが・・・。

 

原題の「BUCK AND THE PREACHER」は「バックと説教者あるいは伝道者」の意味で、「ブラック・ライリー」なんて物騒な題名ではないんだが。

 

民放のBSで放送していたアメリカ映画「コンドル」

1975年の作品。

原題「THREE DAYS OF THE CONDOR」

監督シドニー・ポラック、出演ロバート・レッドフォードフェイ・ダナウェイクリフ・ロバートソンマックス・フォン・シドーほか。

 

ニューヨークにある「アメリカ文学史協会」という看板を掲げる一見平凡なオフィスに通うターナーロバート・レッドフォード)。実はCIAの末端組織で、世界中から集めた文献にに隠された暗号を研究し、報告している部署で、彼はその一員だった。

ある日、突如襲撃を受けて、たまたま一時的にオフィスを留守にしていた彼だけを残してメンバー全員が殺される。彼は逃げる途中、偶然居合わせた写真家キャシー(フェイ・ダナウェイ)にピストルを突きつけて彼女の車に乗り込み、彼女の家に向かって真相を探ろうとする。

しかし、そこにはCIA内部に起きている恐るべき陰謀があった・・・。

 

この映画が公開されたのが1975年だったことに注目すべきだろう。

アメリカの大統領だったニクソンを辞任に追い込んだウォーターゲート事件が発覚したのが1972年6月。事件にはCIAの元工作員がかかわっていて、事件発覚後、ニクソンは真相を闇に葬るためCIAに対する証拠隠滅の働きかけを行うも、結局は辞任したのが1974年8月。当時、CIAによる不正な政治工作や陰謀の実態が明らかになっていて、その最中につくられたのが本作だった。