フランス・ブルゴーニュの赤ワイン「ブルゴーニュ・ピノ・ノワール・アンリ(BOURGOGNE PINOT NOIR HENRI)2017」
ピノ・ノワールはブルゴーニュを代表する赤ワイン用ブドウ品種。透明感のあるルビー色で比較的タンニンの少ない、なめらかな味わいのワイン。
(本日のデザート)
ワインの友で観たのは民放のBSで放送していた韓国映画「7番房の奇跡」。
2013年の作品。
原題「MIRACLE IN CELL NO.7」
監督イ・ファンギョン、出演リュ・スンリョン、パク・シネ、カル・ソウォンほか。
知的年齢が6歳のイ・ヨング(リュ・スンリョン)は、しっかりものの6歳の娘イェスン(カル・ソウォン)と暮していたが、道に倒れていた少女(警察庁長官の娘)を救命中に少女誘拐・暴行殺人事件の犯人と誤認され、逮捕されてしまう。
娘と離れ離れになり寂しさを募らせるヨングだったが、同じく7番房に収監されていたヤクザの親分の命を助けた礼に娘と会いたいと頼む。7番房の囚人たちの助けを借りて、イェスンは無事房内に潜入しヨングと再会する。しかし、無実の罪を着せられたまま、ヨングに死刑判決が下され、ついに死刑執行の日がくる。
一方、映画では成人となった娘イェスン(パク・シネ)が登場し、子どものころの彼女と同時進行で物語が進行し、彼女は模擬国民参加裁判の弁護人となって父の無念を晴らそうとする。
冤罪事件で死刑になるという悲しく非道の物語をユーモアたっぷりで描いていて、何度も笑ってしまう。娘役のカル・ソウォンは本作がデビューというが、可憐で利発で見ていてついついほおがゆるむ。
娘が刑務所の雑居房に入り込んできてみんなと仲よくなったり、最後は気球に乗って刑務所の上空に浮かんだり、ありえない展開なんだけど、それが少しも違和感がなく、許される不思議。
映画って夢を描いているんだなー、と実感させられる。
ついでにその前に観た映画。
民放のBSで放送していたフランス・イタリア合作の映画「パリは霧にぬれて」。
1971年の作品。
原題「LA MAISON SOUS LES ARBRES」
監督ルネ・クレマン、出演フェイ・ダナウェイ、フランク・ランジェラ、バーバラ・パーキンス、モーリス・ロネほか。
監督がルネ・クレマン、主演がフェイ・ダナウェイで、音楽はジルベール・ベコー。そして題名が「パリは霧にぬれて」。どんなしっとりとしたアンニュイな映画かと思ったら、2人の子どもの誘拐をめぐるミステリーだった。
原題の「LA MAISON SOUS LES ARBRES」は「木の下の家」の意味で、誘拐された子どもたちが連れいてかれた先が木々で囲まれた家というのでこんなタイトルになったらしい。それじゃ客は来ないとオシャレ?な邦題になったようだ。
ジルベール・ベコーの音楽だけは、たしかに「パリは霧にぬれて」だったが・・・。
フィリップ(フランク・ランジェラ)とジル(フェイ・ダナウェイ)の夫婦は2年前にアメリカからパリに移住。8歳の娘と4歳の息子とともにセーヌ川のほとりで暮らしている。フィリップは優秀な電子工学技術者として将来を約束されていたのに突然会社を辞めて逃げるように渡仏し、そんな夫との間にジルは見えない壁を感じていた。またジルは最近記憶を失いがちで、ミスを連発。そんなある日、2人の子ども誘拐さてしまう。手を下したのは、かつてフィリップが協力させられていた産業スパイの“組織”だった・・・。
ジルが記憶を失いがちになって忘れ物をしたりするあたりは、イングリッド・バーグマンの「ガス燈」そっくりだし、映画の終りのほうの4歳の息子の“危険な遊び”は、お墓をつくって十字架で遊ぶ「禁じられた遊び」のモチーフに似ている。と思ったら、監督は「禁じられた遊びの」監督だった。