善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

ムラサキシキブの「振動受粉」

水曜日朝の善福寺公園は曇り。やがて薄日がさしてきて、蒸し暑くなってくる。

 

上池では、けさもきのうと同じようなところでカワセミがエサをねらっている。

オスのマルちゃんのようで、ヒナにエサを与えるためにがんばってるのか。

ダイブして小魚をゲット!

ヒナが飲み込みやすいよう小魚の頭を上にする給餌くわえ。

そのままピューッと飛び去った。

お父さん、がんばってー。

 

上池を半周して下池へ。

小川(遅野井川)のほとりにもカワセミ

全体に幼い感じで体も黒っぽいから、今年生まれた若造のクロちゃんか?

 

下池では、ホシゴイ(ゴイサギの幼鳥)がエサをねらってる。

 

今、公園で一番にぎやかなのがムクドリ

ヤナギの木にたくさんのムクドリが群がっていた。

イモムシ大好きのムクドリは、ちょうど地中から這い出してきたセミの幼虫をねらっているのだろう。

 

シジュウカラの群れに混じって、久しぶりにコゲラの姿。

 

葉っぱの陰にいたのは茶色いカマキリ。

だいぶ大きく成長して、もう大人になったかな?

 

羽化直後のアブラゼミ

脱け殻の隣でジッとしていた。

左右の複眼に加えて、赤く輝く真ん中の3つの単眼もくっきり。

 

ムラサキシキブの黄色い雄しべがだいぶ伸びてきた。

ムラサキシキブの花の最大の特徴はこの雄しべにあるのだそうだ。

花粉を入れた葯(やく)は側面が裂けるのではなく、上に穴が開いていて、比較的、太くしっかりしているので多少の風で揺れたりしても花粉は出ない。また、虫が飛んできて触れたぐらいでも花粉は出ていかない。

ところが、主たる花粉の媒介者であるマルハナバチがやってきて葯にぶら下がり、胸の筋肉を小刻みに震わせて振動を起こすと、その振動に雄しべが共振して震え、葯の穴から花粉が噴き出してきてマルハナバチの体に付着する仕組みになっているらしい。

このように、マルハナバチが起こす振動に共振して花粉を出して運ばせるのを「振動受粉」とか「振動集粉」とか呼んでいるらしい。

トマトなど風を送ってその振動により雄しべから花粉を出させ受粉させる方法もやはり「振動受粉」と呼ぶらしいが、いろんな受粉のやり方があるものだ。

 

その隣にはマユミの木があって、マユミ大好きのキバラヘリカメムシがやってきていた。

2匹の幼虫が仲よく並んでいる。

おなかが黄色いのでキバラの名がついたが、幼虫は翅が短いので黄色いおなかがむき出しになって全身黄色く見える。

こちらでは成虫が交尾中だった。

公園にはマユミの木が何本もあるが、キバラヘリカメムシがたくさんいる木もあれば、まったくいない木もある。

マユミは雌雄別株なので、オスの木とメスの木の違いでカメムシがやってきたりこなかったりしているかのというと、そうでもない。

ただの偶然だろうか?