日曜日朝の善福寺公園は曇り。雲が低くたれ込めていて、ときおりポツリとくるが何とか降らずに帰れた。
あちこちでキンモクセイの香り。帰るとわが家のキンモクセイからもいい香りが漂ってくる。
けさのカワセミは上池に3羽。
いつもの定位置にいる娘っこのカワセミ。
離れたところにオスのカワセミ。
花の蜜を吸っているのはシジミチョウ。
しかし、いつも見るシジミチョウとはちょっと違う。
後ろの翅にはオレンジ色の小さな紋があり、そこから糸のような、尻尾のような触角のようなものが出ていて、ヒラヒラしている。
帰って調べたらツバメシジミとわかった。
後翅の尻尾のようなのは尾状突起で、それがツバメの尾のようだというので、ツバメシジミ。
この尻尾には、生きていくための驚きの戦略が隠されていて、この尻尾は一見すると頭に生えている触角のように見える。そこで、天敵がきたときにお尻を頭と勘違いさせて、お尻は食べられても頭は守る生き残り作戦といわれている。
たしかに、近づくとしきりにお尻を震わせて、尾っぽをヒラヒラさせていたが、やがて死んだ振り作戦に切り換えていた。
最初は、この尻尾は何だろう、虫にでも食われているのかと思ってジッとしているのを捕まえたら、いったんつかまったものの素早く逃げて行った。そのときの表の翅の色からオスのようだった。ちなみにオスは表翅が青紫色、メスが黒色。
尾状突起というとアゲハチョウを連想するが、アゲハの尾状突起はまるで型取りしたように単純だが、ツバメシジミの尾状突起は先っちょが白くて細く伸びていて、まるで頭の触角そっくり。奥の深い芸術作品だ。
アシタバの花にも黒っぽいのが止まって蜜を吸っている。
どうやらガのようで、オオウンモンクチバのようだった。
薄い茶色の翅に濃い茶色の模様が入っているヤガ科の仲間。
前の翅のつけねあたりに左右1つずつの黒い点があり、オスはこの点がはっきりと明瞭なので、これはオスだろうか。
ところで、このオオウンモンクチバには際立った特徴がある。
オオウンモンクチバによく似ているのにウンモンクチバとニセウンモンクチバがいるのだそうだが、どこが違うかというと「ムーミンの模様」と呼ばれる模様があるかないか。
ムーミンとはトーベ・ヤンソン描くところのあのムーミン。そのムーミンの横顔のシルエットがオオウンモンクチバの前翅にあるのだ。
前翅の模様の色の薄いところをよーく見ると、わかりにくいけどたしかにある。
アオサギが、エサをねらってるのか、自分の姿に見とれてるのか。
ジョロウグモ。下の大きいのがメスで、上の小さいのがオスのようだが。うっかりメスに近づくと食べられちゃうので、オスはそーっと近づいているみたい。
赤トンボがこっちを見てた。
公園のクリの木にも実がなった。
やっぱり秋だ。