木曜日朝の善福寺公園は晴れ。9月並みのあたたかさ。
おかげで公園では、カワセミとともにチョウが飛び交っていた。
まずは上池を半周するが、等間隔に4羽のカワセミが並んでとまっていた。
まずはオスのカワセミ。マルちゃんかな?
池の真ん中のスイレン畑があったあたりにはやはりオスのカワセミ。
川(善福寺川)からやってきた若いオスかな?
続いてはメスのヤエちゃんだろうか?
さらにドテッと座ってる感じが特徴のメスのカワセミ。
今年生まれた若いカワセミか。
1つの池に依然として4羽ものカワセミがいて、縄張り争いはどうなってるんだろう?
今は休戦中か?
下池に回ると、2羽のカワセミがニラメッコ中。
どちらもオスみたいで、威嚇のポーズ。
負けじとジロッとにらみつけている。
にらみ合いはずっと続いていた。
下池を1周してふたたび上池に向かう。
途中見つけたのは、かわいい尻尾のついたシジミチョウ。
尻尾は尾状突起といって、尻尾の付け根あたりには目のような眼状紋がある。この部分を頭に見せかけて天敵から逃れようとしているようで、擬態のワザがこの尻尾と眼状紋なのだ。
しかし、ウラナミシジミには悲しい物語がある。
もともと南方系のチョウで、温暖化とともにどんどん北に分布を広げようとしていて、夏から秋にかけては関東地方でも見られるようになる。
ところが、暖地を除いては越冬することができず、冬の訪れとともに死に絶えてしまうのだそうだ。
関東地方で幼虫や蛹で越冬できる場所は、房総半島南部にほぼ限定されるといわれる。
それでも翌年になると、またウラナミシジミは関東地方までやってきて、越冬できずに死んでしまう。こうした生態を「死滅拡散」と呼ぶそうだが、そこは生き物のしたたかさで、温暖化の中で、何度もチャレンジを続けるうち、やがて死滅拡散作戦が功を奏して生き残るようになっていくのかもしれない。
きのうはジャコウアゲハがとまっていたアシタバの花に、けさは見慣れぬタテハチョウがとまっている。
最初ツマグロヒョウモンかと思ったが、どうも違う感じ。
帰って調べたらアカタテハとわかった。
木の幹にとまって翅を広げたところ。
褐色の地に、鮮やかなオレンジ色の帯が入るタテハチョウ。前翅の先の方は黒褐色に白い斑点がついている。後翅の縁にもオレンジ色の部分がある。
何より美しいのは翅の裏側だ。
地味で枯れ葉のような模様がついているが、その模様がとても複雑で、美しい。
アカタテハはインドからオーストラリアまで広く分布しているが、日本では秋によく見られ、越冬する個体もいるという。
似てるけどやっぱり違うのがよく分かる。
上池に戻ると、池のほとりにメスのカワセミ。
きのうは胸のあたりが傷ついた感じになっていたが、けさ見るとかなり回復しているみたいだ。
ちょうど居合わせた善福寺池のカワセミに詳しいウワセミ・ウオッチャー氏によるつと、ヤエちゃんだという。
外から来たのを撃退しようと、ヤエちゃんは縄張りを守るためがんばってるようだ。