善福寺公園めぐり

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イップ・マン 完結

新宿武蔵野館で香港映画「イップ・マン 完結」を観る。

いままでテレビで録画したものしか見てなかったが、ついに第4作の完結編が劇場で公開されるというので観に行く。

コロナ対策というので入場時には検温と手指の消毒。

座席も1つ開けて座る。観る方はゆったりできるが劇場の経営のほうは大丈夫なのか?

 

原題「葉問4 完結篇(英題:IP MAN4 )」

監督は「イップ・マン 序章」「イップ・マン 葉問」「イップ・マン 継承」と、シリーズ全作品を手がけたウィルソン・イップ。

音楽は日本人作曲家の川井憲次

出演ドニー・イェン(甄子丹)、ウー・ユエ(呉樾)、スコット・アドキンス、チャン・クォックワン(陳國坤)ほか。

 

ブルース・リーの師匠であり、詠春拳の達人イップ・マンの伝記シリーズ第4作。

妻亡きあとの1964年、息子の留学先を探すためサンフランシスコに渡ったイップ・マンは、アメリカで生きる同胞たちが直面している厳しい現実を身をもって知る。「アメリカは偉大だ」と叫び、ゴリゴリの白人至上主義でアジア人蔑視が露骨な、まるでトランプ大統領の生き写しのような海兵隊軍曹バートンに同胞が破れたのを受け、イップ・マンは武人としての誇りをかけた最後の戦いへと挑む。

 

やはり何といってもイップ・マン(ドニー・イェン)の格闘シーンが圧巻。ドニー・イェンはあまりスタントマンを使ってないように見えるから、よけいに迫力が増す。

 

しかも民族差別に苦しむ人々を描いた今回の作品は(日本による侵略下の中国を舞台にした「イップ・マン 序章」とも共通するが)、「Black Lives Matter」(ブラック・ライブズ・マター)が叫ばれるほど人種差別の問題がクローズアップされているアメリカ社会の現実ともオーバーラップしている。

 

エンディングでは、過去の格闘シーンや妻のウィンシンとの懐かしい日々などがフラッシュバックのように次々とあらわれてきて、走馬灯を見るようだった。

川井憲次深い余韻を残してくれた。