善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

カイツブリのヒナが生まれ、カワセミは巣立ち!

木曜日朝の善福寺公園は晴れ。風はさわやかなれど朝から気温が高い。

 

公園に着くなりタマムシを発見。

ジッと動かず悠然としている。

それもそのはず、タマムシ(玉虫)は全体に緑色の金属光沢があり、背中に虹のような縦縞があるのが特徴で、光によって色が変わる玉虫色の輝く姿は鳥などの天敵にとっては不気味に見えるのか苦手で、寄りつかないのだとか。

いったん葉っぱの裏にまわって、再び顔を出したところ。

また葉っぱの上で動かずにいる。

 

上池ではメスのカワセミが小魚をゲット。

ヒナにあげるのかな?と見ていると、自分で食べちゃった。

あれ、子育ては?と思ったら、善福寺池カワセミに詳しいカワセミウオッチャー氏によると、ヒナが生まれてきのうあたり巣立ちして公園デビューを果たしたのだとか。

すると、巣立ちした幼鳥がどこかにいるらしいのだが・・・。

 

けさもイトトンボが交尾中。

 

それより気になるのが抱卵中のカイツブリの巣。

すると、巣で座り込んでいる親鳥の背中にヒナが乗っているではないか!

居合わせた人によると、きのうの午後、生まれたばかりのヒナを見たという。

朝見たときはまだ抱卵していたから、その後、孵化したのだろう。

ということはまだ生まれたて。

もう1羽の親鳥が戻ってきて、協力して子育て中。

すると巣の中からヒナが顔を出した。

どうやらヒナは少なくとも2羽はいるらしい。

以前、目撃した人の話では卵は3個あったというから、もう1羽生まれるのだろうか?

いずれにしろ抱卵を始めてから約3週間。無事にヒナが生まれてよかった、よかった。

 

下池にまわると、エナガの幼鳥が何羽か群れになって梢をめぐっていた。

まだ産毛が生えたままなのか、ボサボサな感じ。

 

ヒラヒラとテングチョウが舞っていて、とまったところ。

頭部が天狗の鼻のように長く伸びているので天狗蝶(テングチョウ)。

朝日に照らされていた。

 

ここでもイトトンボが交尾中。

 

イトトンボが交尾しているそばにギンヤンマが飛んできて、産卵を始めた。

水草が繁っているあたりを、場所を移動しながら何度も尻尾を水の中につけている。

水中の水草に産卵しているのだろうか。

かなり時間をかけて尻尾を沈めている。

去年の夏はギンヤンマのオスとメスつながったままの連結産卵を見たが、けさはメス単独での産卵で、オスがいないのでノビノビと産卵している様子だった。

 

その近くでも、さきほどとは別のイトトンボが交尾中。

というより、交尾を終えたあとか、オスがメスの首根っこを捕まえて、連結したままのタンデムの状態になっていた。

イトトンボより大きめで腹部にモノサシの目盛りみたいな環状の白い紋があるから、モノサシトンボのようだが。

離れた場所では、やはりモノサシトンボが連結したままタンデムの状態。

いずれも、おそらく交尾をすませたオスとメスで、メスがほかのオスに奪われないよう、オスがメスを占有しようとしているところだろう。

より確実にメスに自分の精子だけを残そうとするオスの子孫繁栄戦略なのだろうが、このように首根っこを捕まえたまま、タンデム状態でメスに産卵をうながすこともあるらしい。

稀に3個体や4個体がつながったまま飛んでいることもあるようだが、この場合、連結している一番後ろがメスで、その前にいるのはいずれもオスだという。

メスをめぐってのオスの必死の行動なのだろう。

 

カナヘビがジッとしているので、うしうろからそーっと近づく。

カナヘビの頭頂部には第3の眼といわれる頭頂眼があるはずなんだが、たしかにそれらしいのがあった。

 

善福寺公園近くのお寺(善福寺)に寄ると、タイサンボク(泰山木)が咲いていた。

区立公園のタイサンボクは木の高いところで咲いているので下からはまるで見えないが、お寺の木は低いところで咲いているのでよく見えて、花びらの中から立派な雄しべ・雌しべが突き出るように顔を出していた。