フランス・ボルドーの赤ワイン「ムートン・カデ・ルージュ(MOUTON CADET ROUGE)2017」
(このあとメインの肉料理)
メドック格付け第一級シャトーを所有するバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルドが、本拠地ボルドーで手がけるワイン。
メルロ86%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%、カベルネ・フラン4%。
メルロの割合を5%程度増加させたことで、よりまろやかになったという。たしかにそんな感じで飲みやすい。
ワインの友で観たのは民放テレビで放送していたアメリカ映画「ANNIE/アニー」。
ブロードウェイの名作ミュージカルを映画化。
2014年の作品。
監督・脚本ウィル・グラック、出演ジェイミー・フォックス、クゥヴェンジャネ・ウォレス、ローズ・バーン、ボビー・カナヴェイル、キャメロン・ディアスほか。製作にはウィル・スミスの名も。
ニューヨーク・マンハッタン。10歳の少女アニー(クゥヴェンジャネ・ウォレス)は、4歳の時に両親にレストランに置き去りにされ、現在はほかの子どもたちとともに落ちぶれた歌手ハニガン(キャメロン・ディアス)の元で暮らしていた。アニーは毎週金曜日に置き去りにされたレストランに通い、いずれは自分を迎えにくるはずの両親を見付け出そうとしていたが、ある日のこと、事故にあいそうになったところを携帯電話会社の社長、スタックス(ジェイミー・フォックス)に助けられる。彼は次期ニューヨーク市長選挙に立候補しようとしていたが、あまりの人気のなさに悩んでいる最中。アニーの存在が選挙戦に有利になると考えた彼は、彼女を引き取って一緒に暮らしはじめるが・・・。
出演陣はなかなか頑張っていて、当時11歳のアニー役、クゥヴェンジャネ・ウォレスはうまいし、キャメロン・ディアスの“悪女ぶり”も光っていたが、歌とダンスはなんか中途半端。ということはミュージカルとしてはどうなんだろう?
ついでにその前に観た映画。
1987年の作品。
原題「MOONSTRUCK」。
直訳すれば、月光が狂気をもたらすという信仰から「気がふれた」「心が乱れた」となり、「狂気じみた恋愛」との意味もあるが、それじゃ日本人にはわからんと邦題は「月の輝く夜に」。
たしかに映画ではスーパームーンみたいな満月が何度か出てくるが、だいぶ原題のいいたいこととは違う。
監督ノーマン・ジュイソン、出演シェール、ニコラス・ケイジ、ヴィンセント・ガーディニア、オリンピア・デュカキスほか。
ニューヨークを舞台にしたイタリア系アメリカ人の人間模様を描いたロマンティック・コメディ。第60回アカデミー賞で作品賞を含む6部門にノミネートされ、主演女優賞(シェール)、助演女優賞(オリンピア・デュカキス)、脚本賞を受賞した。
ニューヨーク・マンハッタンのリトル・イタリーと呼ばれる一帯は昔からイタリア系の大家族が多く住んでいるところ。ロレッタ(シェール)は、数年前に夫を亡くした37歳の出戻り娘。幼なじみのジョニー(ダニー・アイエロ)に求婚され、愛してるわけでもないのに何となく承諾してしまう。
危篤の母を見舞うためイタリアのシチリア島へ向かったジョニーに頼まれ、ロレッタはジョニーと仲違いしている弟のロニー(ニコラス・ケイジ)に、結婚式に出てもらうよう伝えに行くが、パン工場で働くロニーからメトロポリタン・オペラの「ザ・ボエーム」に誘われて観に行き、その夜、2人は燃え上がるような恋をしてしまう・・・。
プッチーニの「ザ・ボエーム」は、パリの屋根裏部屋につどう若者たちの物語。詩人とお針子の娘が恋をするが、結局、娘は死んでしまう。
悲しい結末に涙を流すロレッタ。
オペラを観たあとのロニーのセリフが心憎い。
「俺にとって2つの最愛のもの、それはオペラと、あんただ。その2つを同時に自分のものにできるなら、満足して死ぬよ」。
これじゃあどうしたって激しい恋が芽生えちゃう。