善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

西麻布 祈年

土曜日は六本木の東京ミッドタウンに初めて行く(防衛庁のころは行ったことあるが・・)。

そこの1階、富士フィルムの「写真歴史博物館」で開かれている『土門拳 作品展「室生寺」』がお目当て。入場無料。

室生寺は、戦前戦後を通じて土門拳が40年通い詰め、代表作『古寺巡礼』の原点となった奈良県宇陀市の山寺。いろんなエピソードがあって、雪の室生寺を撮りたいと旅館で待ち続け、ついに雪が降って本人はもちろん旅館の女将さんや仲居さんまで泣いた、という話は有名だ。

弥勒堂の釈迦如来坐像を「日本第一の美男の仏像」と惚れ込んだ写真。土門拳の代表作のひとつで、たしかわが家でも久しく飾っていた。

ついでに富士フィルムの昔のカメラなんかも陳列してあったので順に見ていったが、「フジペット」とか「写るんです」とか、どれもチョーなつかしかった。

東京ミッドタウンを出て、国立新美術館のわきを抜けて日本学術会議の前を左に折れ、青山霊園と青山公園の間の道をずーっと行ったところにあるのが、本日のもう1つのお目当て、「祈年 手打茶寮」という手打十割そばの店。
いつもはけっこう散歩したあげくにたどり着くのだが、きょうはあまり歩かずに到着。

さすが西麻布の店らしく、店内はオシャレ。
カウンター席とテーブル席があり、カウンターの向こうでは目の前で天ぷらを揚げたり、そばをゆでたりする。器も凝っていて、せいろを入れる桶は木曽塗、そばつゆの片口は益子焼、ビアマグやお皿類は萩焼伊賀焼だとか。

この日頼んだのは、旬野菜の天ぷら盛り合わせに鴨皮の味噌ビール煎り、背グロイワシの酢漬け、それにそばがき。酒はビールに、日本酒の「宗玄」(石川県)「日高見」(宮城県)。「宗玄」がけっこうおいしかった。奥能登珠洲市の酒。

品川の「翁」で食べて以来、そばがきに凝っていて、そば屋に入ると必ず注文するようにしている。この店のそばがきは、まるでマシュマロのようにフワフワして、口当たりも山の芋のようにホンワカ。しかし味わうほどにそばの味と香りが広がる。うまい!

そばはもりそば。ほかにもそばの実を発芽させたのを打つ発芽そばとか、更科の十割水ごねそばとかいうのもあったが、きょうはまずシンプルに。
味はいいが、値段が高いのがちょっとね。

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5


祈年 手打茶寮(きねん てうちさりょう)
東京都港区西麻布 1-15-9 ラ・アルタ1F
電話03-6447-2308
18:00~24:00
土日祝日も営業していて、ただし昼のみ。