善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

デザインの解剖展+祈年

日曜日は六本木の「21_21 DESIGN SIGHT」で開催中の企画展「デザインの解剖展: 身近なものから世界を見る方法」へ。
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「デザインの解剖」はグラフィックデザイナーの佐藤卓氏が2001年から取り組んでいるプロジェクトだそうで、身近な製品を「デザインの視点」で解剖し、各製品の成り立ちを徹底検証する試み。
生物の体を切り開いたりする「解剖」と同様、製品のロゴやパッケージのレイアウトや印刷などのグラフィックを解析して製品の内側の仕組みまで分解や観察を重ねていく。
「身近な大量生産品の裏側で何が起こっているのか、実はほとんど伝わっていない。だからみんなが知っている製品に“外側から内側へ向かってアプローチ”する」のだという。

地味なテーマなので人は少ないだろうと思って行ったらトンデモナイ。
若い男女がワンサカいて、大にぎわい。
オジサン・オバサンしかいなかった「すみだ北斎美術館」とはエライ違いだ。
たぶんデザイン系の学生たちが大挙して押し寄せたのだろう。

今回、「解剖」のテーマとしたのは明治のお菓子「きのこの山」、「明治ブルガリアヨーグルト」、「明治ミルクチョコレート」、アイスクリームの「明治エッセルスーパーカップ」、「明治おいしい牛乳」の5つ。

その前に、以前「解剖」した作品がいくつか並んでいて、その1つ、リカちゃん人形の頭蓋骨。
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頭蓋骨に顔の表面を重ね合わせたところ。
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まずは「きのこの山」の巨大オブジェ。
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メーカーのウェブサイトにどれだけアクセスがあったかの解析もアートになっていた。
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きのこの山」はチョコレートの傘とクラッカーの軸とでできているが、製造過程では軸はベルトコンベアーで運ばれる溶けたチョコの傘の上から落としてくっつける。だから軸の角度は1個1個が微妙に異なる。1個1個を連続写真にすると、それがアートになっていた。
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次はチョコレートの巨大オブジェ。
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チョコレートでおもしろかったのは工場での製造過程で完成したチョコを型からはずすときの自動装置の動き。人間の手でやるのと同じことを機械がやっていた。
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それをアートで表現したもの。
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アイスの巨大断面。溶けてるところまでよくできている。
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牛乳の巨大オブジェ。
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乳牛の繁殖は個体の発情を見極めて行われる。発情しているかどうかは歩数の増減に敏感にあらわれるという。発情すると、ピーク時には歩数が平均の約6倍にも達するんだとか。そこで、牛は牛歩計を装着させられ、歩数を毎日計測する。
同じように歩数計を装着しているから何となく身につまされる。
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昼は乃木坂にあるそば屋「祈年」へ。
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お酒は熱燗。つまみはウドのきんぴら。
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焼き白子。
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この店、そばへのこだわりが並みじゃない感じで、そばにも種類があり、更科の十割水ごねの「吟白」(そばの実の芯の白い部分だけをツナギを用いず、お湯ではなく水で打ったもの)、そばの実を発芽させて打った「豊穣」、毎朝その日に使う分だけを店内の石臼を手で回して粉を挽き、その粉だけを使って打ったそばで黒い鬼殻まで挽きこんだ少し黒めの「手挽き」がある。
「吟白」と「手挽き」を注文すると、「吟白」用には透明のつけ汁が出てきた。ちょっぴり飲んでみるとカツブシ味が効いていておいしい。
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「吟白」は名前の通り真っ白のそば。まるでダイコンの千切りみたい。
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「手挽き」。
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満足度は高かったが値段もそれなりに高かった。