善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

木内昇 化物蝋燭

木内昇の「化物蝋燭」(朝日新聞出版)を読む。
 
江戸の市井を舞台にした7つの奇譚集。
読んでいるうちに心が優しくなる怪談話。
背筋が寒くなる話もあった。
 
何年か前、「光炎の人」を読んで以来ファンになった。
前作の「求道恋々」も痛快でおもしろかった。
 
最初、名前からして男性の作家かと思ったら女性だった。
「光炎の人」は骨太の感じがしたが、「化物蝋燭」はほっこりとした筆遣いだった。
 
表紙が滝平二郎の切り絵だったのも気に入った。
 
短編集なのであっという間に読んでしまって、早くも次の本が出るのを心待ちにしている。