木曜日朝の善福寺公園は曇りときどき晴れ。きのうに引き続きムシムシ。
遊歩道を歩いていると、前方にアカボシゴマダラ。
吸水でもしてるのかな?
邪魔しないようにソッとよけて通る。
上池ではメスのカワセミ。
オスのマルちゃんは久しく姿を見ないが、どこか遠くへ行っちゃった?
イネ系の穂の先っちょでイトトンボが交尾中。
そこへクモが接近中なんだが。
立派なアゴを持つクワガタを発見。
しかも下にメスもいて、交尾中か。
小さめだったからコクワガタかな?とも思ったが、それにしてはノコギリのようなギザギザがやけに目立つ。
帰って調べたら、ノコギリクワガタの小さいタイプのようだ。
ノコギリクワガタには大型個体、中型個体、小型個体の3つのタイプがあり、大アゴの形状がそれぞれ違う。
大きさの順に大歯型、中歯型、小歯型、もしくは長歯型、両歯型、原歯型と呼ばれていて、ノコギリクワガタとしては最も人気のある湾曲してギザギザの少ない大歯型(長歯型)より、一番小型の小歯型(原歯型)と呼ばれるもののほうがギザギザがたくさんあって、いかにもノコギリという感じがする。
実はノコギリクワガタは、成虫での大きさと大アゴの違いが顕著な種なのだという。
どうしてそんなに違いがあられるのか?
成虫になるともはや脱皮することはないから、小さいのはそのまま小さいままで一生を終える。
なぜ小さい・大きいがあるかといえば、幼虫のときの栄養状態によってそうなるのではなく、どうやら進化の過程で大きいのと小さいのが出現したらしい。
ということは、生存する上でそれなりのメリットがあるからこそ、大きいのと小さいのとが生まれ、互いにその遺伝子を引き継ぐことになっているのだろう。
どんなメリットがあるのか?
大きいほうは何しろデカイので餌場を独占できるし、交尾相手を得やすい利点もあるのだろう。しかし、大きな成虫になるためには幼虫の期間が長くなり、その分、交尾前に捕食されるなどの死亡リスクが高くなるし、強いがゆえに力づくで戦う機会が増えて短命の傾向があるのだとか。
一方、小さい方は、大型には負けるため採餌や交尾の際に邪魔をされる可能性も高いが、成虫になり地上に出るまでの期間が短く、それだけ交尾のチャンスが増えるし、交尾前の死亡リスクが低くなる。
戦っても負けてしまうので戦わずに逃げることが多く、おかげで逆にケガするリスクが少なく成虫になってからの寿命が長い、などのメリットがあるのだとか。
そうした、それぞれのメリット・デメリットがうまく生かされて、大中小と形の異なるクワガタが共存しているというわけなのだろうか。
ノコギリクワガタの生き抜く知恵なのかもしれない。
上池を半周して下池へ。
池をめぐっているとカワセミがピューッと池を周回してきて、目の前を通って先の方にとまった。
オスのようだが、やがて飛び去って行った。
枝の先にハグロトンボのメス。
ここが気に入ったのか、ピタリとも動かずにいた。
下池でも、草むらで交尾中のイトトンボ。
雲紋のような模様の大きめのガ、というのでオオウンモンクチバ。
まるで測ったような正三角形。
けさもゴマダラチョウの幼虫とご対面。
食事中だったけど、お顔を上げて朝のごあいさつ。
ふたたび上池に戻ると、大きめのトンボ。
メスのシオカラのムギワラトンボか。
ちょっと大きいからオオシオカラトンボか。
セセリチョウがとまってる。
後翅は水平なんだが、前翅を立ててとまる独特のとまり方。
まるでジェット機みたい。
実際に飛ぶときは速くて、その瞬間速度は日本のチョウの中では最速との説もあるんだとか。