善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

個性を主張する野の花たち

金曜日朝の善福寺公園は小雨。傘をさして公園1周。

 

上池を半周して下池へ。

いつもはイヌの散歩やランニング姿の人などが多いが、けさは人はまばら。

下池のスイレン畑にアオサギがぽつねんとしていた。

 

オスのカワセミが1羽。

脚がけっこう赤いから、いつも見る若造の小四郎くんじゃなくて、大人のカワセミか。

エサをゲットしたらすぐにヨシの林の向こうにいなくなった。

 

雨の中、いろんな種類の野菊が咲いている。

そのひとつ、葉っぱの形からシロヨメナ(白嫁菜)だろうか。

別名ヤマシロギク。ヨメナの白花ということからついた名前がシロヨメナ

低い山から高山まで咲くが、平地では晩秋まで花を咲かせる秋の花だ。

よく見ると、白い花の中にもうひとつの花がある。

外側に広がる白いのは舌状花。真ん中の小さくて黄色いのは筒状花で、ここから雄しべ・雌しべが伸びる。

子孫繁栄のためには真ん中の筒状花だけでいいものを、なぜ外側に白い花びらがあるのかというと、花粉を媒介する虫を呼び寄せるための飾り花の役割なのか。

 

花を大きく見せて虫を呼び寄せるため、舌状花が飾り花なのはほかにもヒマワリやコスモスなどがあり、キク科の植物も多くは筒状花と舌状花の組み合わせでできているという。
ただし、同じキク科でもタンポポは舌状花だけ。

ヤグルマギクやアザミは筒状花のみ。

うーむ、花にも個性があるんだな。個性の違いでそれぞれの美しさ(虫を呼び寄せるための)を主張しているんだな。

まるで人間と同じだ。

 

上池に戻ると、筒状花のみのアザミ(杉並区善福寺で発見されたゼンプクジアザミ)にスズメガの仲間、ホシホウジャクが蜜を吸いにやってきていた。

 

池のほとりのチカラシバが、水滴の花を咲かせていた。

チカラシバは漢字で書くと「力芝」。イネ科の多年草で、ブラシのような穂が特徴。ひげ根が地に深く張ってるので、人が力を入れて引き抜こうにもなかなか抜けないことに由来しているんだとか。