善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+映画「妻への家路」ほか

イタリアのスパークリングワイン「フランチャコルタ・ベラヴィスタ・ブリュット(FRANCIACORTA BELLAVISTA BRUT)2016」

(写真はこのあとメインの豚肉料理)

シャンパンはフランスのシャンパーニュ地方でつくられたもののみ名乗ることのできる名称なので、こちらはスパークリングワイン。

もっともシャンパンもスパークリングワインのことで、単に地名に由来しているだけなのだが、シャンパンにひけをとらない品質を誇るのがイタリア北部ロンバルディア州つくられるフランチャコルタ。

ミラノのスカラ座とコラボしてつくられたワインなのでスカラ座ファサードが描かれたボックス入り。

シャルドネ75%、ピノ・ネロ25%。

口に含むと、フレッシュな甘さとほどよい酸味が食欲をそそる。

 

ついでにその何日か前に飲んだワイン。

スペインの赤ワイン「テンプラニーリョ(TEMPRANILLO)2020」

(写真はこのあと牛ステーキ)

スペイン北東部、ピレネー山脈のふもとのフランスとの国境に近いソモンターノ地方でワインをつくり続けているエナーテのワイン。

ブドウ品種は、スペインを代表する品種で、日本の「天ぷら」の語源にもなったテンプラニーリョ100%。

 

ワインのあとに観たのは、民放BSで放送していた中国映画「妻への家路」。

2014年の作品。

原題「帰来」

監督チャン・イーモウ、出演チェン・ダオミン、コン・リー、チャン・ホエウェンほか。

 

文化大革命という名の狂信思想が中国で吹き荒れていた時代。反革命分子として農村での強制労働に送られたルー・イエンシー(チェン・ダオミン)の妻、フォン・ワンイー(コン・リー)は、バレエに情熱を燃やす中学生の娘タンタン(チャン・ホエウェン)と2人で暮らしていた。

イエンシーは妻子との再会を望んで脱走するが、紅衛兵の一員となって革命バレエ「紅色娘子軍」の主役になるはずだったタンタンは、父が脱走したことを理由に主役の座を逃したことから父を恨み、逃亡して妻のいるわが家にところにたどり着いた父を当局に通報して逮捕させてしまう。

イエンシーは再び西域に送られる。それから3年後の文化大革命終結した翌年の1977年、イエンシーは20年ぶりに帰宅するが、ワンイーは長く続いた心労のせいでイエンシーに関する記憶を失い、彼が自分の夫だと理解することができなくなっていた。

イエンシーはいつか妻の記憶が戻ることを信じて、他人として向かいの家に住み始めるが・・・。

 

紅いコーリャン」(1987年)「初恋のきた道」(1999年)「グレートウォール」(2016年)のチャン・イーモウ監督作品。

初恋のきた道」で村の娘の一途な恋を描いたイーモウ監督が、本作では、文化大革命と称して人々の自由を奪い服従させる専制支配により心を病んだ妻を想う夫の一途な愛を描いている。

 

ついでにその前に観た映画。

民放のBSで放送していたアメリカ映画「華麗なる週末」。

1969年の作品。

現題「THE REIVERS」

監督マーク・ライデル、出演スティーブ・マックイーンシャロン・ファレル、ルパート・クロス、ウィル・ギア、ミッチ・ボーゲルほか。

 

ノーベル文学賞作家ウィリアム・フォークナーの同名小説を映画化。

20世紀初めのアメリカ南部の町。11歳のルーシアス(ミッチ・ボーゲル)の祖父(ウィル・ギア)が町で最初の自動車を購入。ルーシアスは、使用人のブーン(スティーブ・マックイーン)、黒人のネッド(ルパート・クロス)にそそのかされ、祖父や両親が親戚の葬式のため留守なのをいいことにメンフィスへドライブに行く。

メンフィスで3人は、ブーンのなじみの女コリー(シャロン・ファレル)のいる娼家に宿をとる。ところがネッドはインチキ話に乗せられて車と駄馬を交換してしまい、このままでは家に帰れない。草競馬で勝てば車を取り戻せるというので、ルーシアスが馬に乗ることになるが・・・。

 

4日間の旅の中で、11歳の少年が心優しい娼婦などと出会い、人生の裏面も知って、成長していく物語。いつもニヒルでかっこいい役を演じるマックイーンが、牧場で働くヤンチャで人間臭い青年役でコメディに挑戦していて、楽しく観る。

原題の「THE REIVERS」とは直訳すれば「強奪者、略奪者」の意味か。前年の「華麗なる賭け」(1968年)の柳の下をねらって、配給会社がつけた邦題が「華麗なる週末」。

 

民放のBSで放送していたアメリカ映画「ゴーン・ベイビー・ゴーン」。

2007年の作品。日本では劇場未公開。

原題「GONE BABY GONE」

監督ベン・アフレック、出演ケイシー・アフレックミシェル・モナハンエイミー・ライアンモーガン・フリーマンエド・ハリスほか。

 

ボストンの小さな街で4歳の少女が誘拐される事件が発生。捜査の手伝いを依頼された地元出身の若い私立探偵パトリック(ケイシー・アフレック)とアンジーミシェル・モナハン)は、事件の背後に広がる現代アメリカ社会の深い闇に直面しながら、真実に迫っていく・・・。

人生の悲哀を知り尽くした大人の刑事を演じる名優モーガン・フリーマンエド・ハリス。誘拐された少女の自堕落な母親役を演じたエイミー・ライアンは、本作でアカデミー賞助演女優賞ノミネートをはじめ多くの賞を受賞。