5月3日月曜日、憲法記念日の朝の善福寺公園は快晴。すがすがしい朝。
公園に着くなり、上池でカワセミのオスらしいのが魚をくわえているところに遭遇。
しかも魚の頭を上にしてメスにプレゼントする求愛給餌のポーズ。
やがて巣があるらしい方向へと飛んで行った。
チョウかガの幼虫らしいゲジゲジが葉っぱの上に。
すぐそばにワカバグモがいた。
しかし、ワカバグモはあっち向いている。
ゲジゲジを食べようとしたがあまりに大きくてゲジゲジが痛そうであきらめたところか、最初からゲジゲジには興味なかったのか。
変わった形の花が咲いていた。
萼は開いているのに、花びらは閉じたままなのだ。
花びらは何のためにあるかといえば、受粉媒介者である虫や鳥を呼び寄せるためにある。このためなるべく派手な色合いで、大きく広く目立つように咲くのが一番だと思うのだが、この花は咲いてるはずなのに固く閉じていて、もっぱら花びらの裏側しか見せていない。
いったいどーして?と不思議に思って、帰って調べたらナワシロイチゴとわかった。
田植えの前に、イネの苗を育てる「苗代」のころに赤い実が熟すというのでナワシロイチゴ。
しかし、花が咲くのが5、6月ごろで、実となって熟すのはそのあとだから、実際の時期は違うはずだが、別名「ワセイチゴ(早生苺)」「サツキイチゴ(皐月苺)」とも呼ばれるから、実が熟するのがほかのイチゴより早いというのでその名がついたのか。
それはともしかく、花が開かないのでは虫も寄ってこないのでは?と心配してしまうが、そんなことはなく、ちゃんと虫は訪れ、花が閉じているために受粉効率が落ちるということはないのだそうだ。
むしろ、こんな形の花が好きという虫がいるのかもしれない。あるいは、閉じているおかげで雌しべ・雄しべは守られ、受粉効率アップにつながっているのかもしれない。
ちなみに沖縄ではナワシロイチゴはリュウキュウイチゴとともに「イチュビ」と呼ばれて親しまれていたそうで、琉球王国の時代、首里城には「イチゴ畑」があり、ナワシロイチゴが栽培されていたとか。
沖縄民謡に「イチュビ小節」というのがあり、これはイチゴの歌。想う人に会いたくて、イチゴ採りのふりして忍びに行く女性を歌っている。
下池を1周して再び上池に戻ると、オスのカワセミが1羽。
さっきのがまたエサを獲りにきてたのか。
手足が細くて長~いガガンボか。
シジミチョウが葉っぱの上でジッとしていた。
ヤマトシジミだろうか。ヤマトシジミは成虫では越冬できず、幼虫で冬を越す。とするとこの春に成虫になっばかりだろうに、それにしては翅がボロボロ。
痛んだ体を癒しているのだろうか。
そっとしておこうと、立ち去る。