木曜日朝の善福寺公園は曇り。風が涼しい、というかヒンヤリ。
けさのカワセミは、上池で1羽、下池で2羽を目撃。
上池のカワセミ。メスのようだ。
池をめぐっていると、ミノムシが風に揺れていた。
下池にまわると、ちょうどカワセミのメスがエサをゲットして飲み込もうとしているところだった。
ゴックンして、満足しているところか。
場所を移して引き続きエサ探し中の図。
野菊があちこちで咲いていて、シラヤマギクなど白い花が多い中で、1輪だけ薄い紫色の花。
上池に戻ると、カリガネソウ(雁草)にクマンバチがやってきていた。
花にぶら下がっては蜜を吸っている。
カリガネソウは、花の形が雁が飛ぶ姿に似ているというのでこの名がついたが、変わった形をしていて、雌しべと雄しべが花の上に長く伸び、カーブして下に垂れている。
江戸時代の絵師、伊藤若冲の絵に「芦雁図」というのがあるが、これを見ると確かに似ている。
別名を帆掛け舟みたいだというので帆掛草ともいって、こちらのほうがいい当てている気がするが、花はとても軽くて、風が吹くと上下にユラユラ揺れる。
実はそれがこの花が編み出した策略だ。
花にハナバチなどが訪れて蜜を吸おうと花びらにとまると、虫の重みで上の方にカーブしている雄しべと雌しべの先が垂れ下がり、虫の背中に花粉と柱頭がついて、花粉をつけるとともに受粉する仕掛けになっているのだ。
その結果、近親交配を避けてほかの花との花粉媒介ととともに受粉まで協力する形となり、帆掛け舟ならぬ仕掛け舟。
写真の通り、ほかのハチより重そうなクマンバチがとまると、花びらは大きく垂れ下がって雄しべと雌しべがハチの背中に一瞬ついて、黄色い花粉が背中にくっついているのがわかる。
知らず知らずに受粉に協力しているクマンバチ。でも蜜をもらってるんだからお互いさまか。