土曜日朝の善福寺公園は曇りのち晴れ。台風は去って雨の心配はなくなったが、湿度がかなり高く、熱帯雨林にいるが如し。
けさも上池には2羽のカワセミ。
きのうと同じにメスの成鳥とオスの幼鳥かな?
こちらはメス。
今年2番子まで産んだオスのマルちゃんのツレアイかしら?
カイツブリの親子は、互いに少し距離をおいてつかず離れず。
樹液を吸いにカブトムシのメスがやってきていた。
羽化直後のニイニイゼミが、脱け殻の隣でキチンとしていた。
下池をめぐっていると、葉っぱの裏に羽化したばかりのアブラゼミ。
けさもオスとメスのハグロトンボ。


そのそばでオオミズアオが翅を広げてとまっていた。
ヤママユガの仲間で、翅を広げると10㎝ぐらいある大きなガ。
オスはメスよりも触角が大きく、羽毛のように見えるのに対しメスの触角は櫛状。
ということはけさ見たのはメスかな?
上から見ると、まるでヒツジみたいなカワイイお顔がのぞいている。
その美しさから、かつて学名はギリシア神話に登場する月の女神アルテミスの名が冠されていた。
それにしても、オオミズアオを見ていつも不思議に思うのは、妖しく美しい翅を目いっぱい広げて、まったく無防備にジッとしていることだ。
すぐに天敵に襲われてしまいそうだし、もっと悪い人間という生きものもいるのに、どうぞ好きにしてくださいといわんばかりにまったく動かないでいる。これはどうしたわけか?
実はオオミズアオは成虫になると口吻(こうふん)が退化していて、何も食べない。寿命も非常に短くて1週間ぐらいしかないのだそうだ。
なぜ寿命が短いかといえば、成虫の役目はオスとメスとが交尾して子孫を残すことなので、それがすめばサッサと死んでいく運命にある。
つまり、生きるエネルギーを繁殖のためだけに費やし、長く生きることがないので栄養も必要ないというので口も退化している。
したがってオオミズアオの一生はほとんどが繁殖のためだけに費やされるというわけで、これも進化のひとつの形なのだろうか。
あの無防備さは、もう生きる役目を終えちゃったからあとは死ぬだけ。どうぞ好きにしてください、と諦観した姿にも見える。
草むらに脚が赤くて体が緑のアカアシオオアオカミキリ。
ここにも羽化したばかりのアブラゼミ。
セミたちは台風が去っていったのを知っているのか、これ幸いとばかり羽化したセミをよく見る。
上池に戻ると、翅を休めているシオカラトンボを下から見る。
アオサギがエサを探してソロリソロリ。
いつ見ても脚が長いなーと思うが、長く見える脚の真ん中あたりに踵があるから、半分は脚の裏なんだが。