善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

リュウキュウマメガキの命名者はシーボルト?

木曜日朝の善福寺公園は快晴。冷たい北風が強めに吹き、雲ひとつない。きょう7日は立冬。暦通りに冬がやってきた。

 

上池にはいつものところにマルちゃんらしいオスのカワセミ

 

いつもカワセミがいる元のスイレン畑のあたりには、カワセミではなくダイサギ

手前には開催中の「トロールの森2024」の作品、中尾紫香さんの「みんなの事」の赤い布。

 

上池を半周して下池へ。

ヒドリガモの仲よしカップル。

 

目の前をカワセミが飛んでいった。

 

下池を1周してふたたび上池へ。

下池と上池を結ぶ小川(遅野井川)にさしかかると、カワセミが枝にとまっていた。

メスのカワセミのようで、川の上を点々と移動していく。

岩の上からエサをねらっている。

川に沿って遊歩道があり、ワンちゃんを連れた人も通るのだが、カワセミは平気なようだが、やがて川を登っていって見えなくなった。

 

上池に戻ると、目の前にコサギの姿。

 

池をめぐっていくと、元のスイレン畑のあたりにさきほどのダイサギがいて、もう1羽、コサギも並んでエサを探している。

と、さっき目の前にいたコサギが飛んできて、エサを探しているコサギにちょっかいをかけはじめた。

左のコサギが真ん中のコサギを追い払おうとしている。

右のダイサギは首を伸ばして「何してるの?」とい感じ。

やがて左のコサギがつっつき出した。

逃げていくのを追っかけている。

池の上をグルグルと追いかけまして、結局、2羽は別々の場所に。

残ったダイサギはわれ関せずと悠然としていた。

 

公園に1本だけ生えているリュウキュウマメガキの実が色づいてきた。

関東地方以西から沖縄にかけて分布するカキノキ科の落葉高木。彫刻材や柿渋の採取用に植栽されたものが野生化し、各地の山地に自生するようになった。日本のほか中国や韓国、台湾でも自生しているという。

なぜ「琉球リュウキュウ)」なのか?

沖縄に多く自生しているのでこの名があるのか、それとも中国あたりから日本に伝わったときに沖縄経由だったのだろうか?

学名を見ると「Diospyros japonica Siebold et Zucc」とある。

学名はラテン語を元に書かれ、属名+種小名の2語で表され、これにこの学名を最初に付けた人の名を加えて表記する。

「Diospyros」とはギリシア語の「Dios(ジュピター、神聖な)」+「pyros(小麦、穀物)」に由来し、おいしい果実を「神聖な食べ物」と讃えたのだろうか。

「japonica」は「日本の」という意味だから、日本特産ということなのか。

さらに、命名者の名前を見ると「Siebold et Zucc.」とある。

「Siebold」とは、江戸時代に長崎にやってきた医者で植物学者のシーボルトのこと、また「Zucc」とはシーボルトとともに日本の植物を研究した植物学者J.G.Zuccarini( ツッカリーニ)のことで、「Zucc.」は植物の命名者を示す場合の彼の略称。

ということは、江戸時代にシーボルトが見つけて学名をつけたのがリュウキュウマメガキであり、「リュウキュウ」という和名をつけるときもシーボルトがかかわっていたのだろうか?

植物の名前も奥が深い。