善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

トカゲの赤ちゃんが美しいわけ

前日が「山の日」だったので振替休日の月曜日朝の善福寺公園は快晴。風がピタリと止んで、蒸し暑さも極限だが、公園内の木陰が救い。

 

上池にはけさも同じところにオスのマルちゃんらしいカワセミ

やけにほっそりしている。育児疲れかな?

善福寺池カワセミに詳しいカワセミウオッチャーによると、同じ上池の離れたところにはメスのヤエちゃんもいたという。

ひょっとしたら今年はすでに2番子までの子づくり・子育てを終えたから、3番子にチャレンジするかも?

 

池のほとりのミソハギにキチョウが訪れていた。

 

上池を半周して下池へ。

途中、オレンジ色のチョウが飛んできて葉っぱにとまった。

ツマグロヒョウモンのオスだろうか?

 

バッタが勢いよく飛んでいく。

飛んだ先を追いかけると、ショウリョウバッタかな?

かなり大きなバッタだったが。

 

下池では、ゴイサギがぽつねんとしていた。

脚の先が少しだけオレンジ色っぽい。

繁殖期になると脚がオレンジ色の婚姻色になるが、その名残かな?

ゴイサギの繁殖期はカワセミと同じで春から夏にかけてだ。

 

翅は茶色で斜めのラインが特徴的な、小さなガ。

リンガの一種で、カマフリンガのようだ。

真ん中の2本の横線が中央で大きく折れ曲がっていて、さらに翅のふちでも小さく曲がっている。

これが「鎌の斧のようだ」というので鎌斑(カマフ)と名づけられたという。「班」には「わかつ」「ものを両分する」の意味がある。

 

ニホントカゲの幼体、赤ちゃんを発見!

頭からおなかにかけては虹色の線が入っていて、尻尾は輝くような青色をしている。

クネクネ尻尾をくねらせながら移動していくが、太陽の光に照らされてその美しいこと。

だが、赤ちゃんトカゲの尻尾の青色の美しい姿も、大人になると青色は消えて地味な色合いになるという。

なぜ赤ちゃんのときだけ目立つ青い色をしてるのだろうか?

目立つ青色は捕食者に見つけられやすいし、攻撃の対象になりやすくて生きていくには不利なのではないだろうか?

実は、ニホントカゲの赤ちゃんは、尻尾を目立つ青色にすることで生存確率を高めているのだとか。

トカゲの特徴として「自切(じせつ)」がある。

自切とは尻尾を切って逃げることで、トカゲ以外にも両生類やも節足動物などさまざまな生き物に見られる行動のひとつだ。

トカゲは、敵から襲われたり、身の危険を感じたりすると尾っぽを切り離す。切り離された尾っぽはしばらくの間激しく動き続けるので、敵が動く尻尾に気を取られているスキにトカゲは逃げることができる。

トカゲの尻尾には「離脱節」と呼ばれる切れ目が入っていて、周辺の筋肉ともども切れやすい仕組みになっているのだとか。

しかもトカゲは敵から食いちぎられるとか、自分で切ろうと思って切っているのではなく、危険を察知して強いストレスがかかるると、おのずと切れる仕組みになっているのだという。

切れた尻尾はやがて再生するので、生きていくのに支障はない。よほど細胞を再生する幹細胞の働きが活発なのだろう。人間の再生医療に応用できないかとイモリを使った研究が行われているほどだという。

それに、尻尾の青い色というのも敵をまどわすのに役立っているといわれる。青い色は、ジッとしているときはさまざまな反射光によって自然の中に溶け込み安くなる色合いなのだという。人間の目には目立つ色でも、自然界の生き物にとっては見逃しやすいのかもしれない。