善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

十三夜の月

火曜日朝の善福寺公園は曇ったり晴れたり。風もなく穏やかな朝。

 

公園に行く途中、西の空にまん丸の月が浮かんでいた。

そういえばきのう10日が満月だったが、まだほとんどまん丸のまま西の空に沈もうとしている。

夜の月もいいが、朝の白い月も美しい。

アメリカの農事暦では、10月の満月を「ハンタームーン(狩猟月)」と呼ぶそうだ。

ネイティブアメリカンが名づけたもので、エサをたっぷり食べて成長したシカやキツネなどの野生動物をハンターが狩るのに適したころ、というわけだ。

 

では日本では?

月見といえば旧暦8月15日(現在では9月中旬)の「十五夜」が有名だが、旧暦9月13日から14日の夜を「十三夜」といって愛でていて、新暦ではちょうど今ごろ(今年は10月8日)にあたる。

十五夜の月を芋名月というのに対して、枝豆や栗などを供えることが多いことから豆名月・栗名月、また「後の名月」とも呼ばれるそうだ。

十五夜が中国伝来の風習なのに対して、十三夜は日本で始まったといわれていて、醍醐天皇の時代の延喜19年(919年)に、清涼殿で月見の宴が催されたのが十三夜の始めといわれている。

樋口一葉の小説に「十三夜」(1895年)がある。貧しい士族の娘お関を通して十三夜の月の下での悲しみと深い思いを描くものだった。

 

下池をめぐっていると小四郎だろうか、若いオスのカワセミが枝にとまっていた。

エサを探しているところか。

ときどき上を気にしている。

こちらも上から小鳥の声がしたので見上げて、再び視線を戻すと、もういなかった。

カワセミは鳴きながら飛び立つことが多いのに、とても静かな小四郎くん。

 

上池に戻ると、池のほとりでアケビの実が割れていた。

完熟して食べごろになったサインかな?