善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

暑さ忘れさせてくれる虫たち

水曜日朝の善福寺公園は曇りのち晴れ。けさの都心の最低気温は午前3時6分で28・2℃、8時の時点で31・4℃。異常な暑さだ。

少しでも早いうちに散歩をすまそうとしてか、早朝の公園はいつもより人が多い。

 

けさ最初に見つけたのは、上池のほとりでイトトンボを捕らえたムシヒキアブ。

あるいはムシヒキアブに捕らえられたイトトンボ、というべきか。

捕らえられたイトトンボは、こっちを向いて「助けて~」といってるみたいなのだが、体が白っぽくなっている。ムシヒキアブに“生き血”を吸われちゃったからか。

そばにはその前にやられたイトトンボの変わり果てた姿が。

 

緑色したカミキリムシ。

長い触角が特徴だが、何といってもスゴイのが、髪の毛も切っちゃうという鋭いアゴ

歯が鋭い上、ノコギリみたいになっているというが、小さな虫を捕らえたところのようだ。

 

上池を半周して下池へ。

きのうクワガタを見たあたりで、今度はカブトムシのメスを発見。

樹液を出す木が好きみたいだ。

 

池のほとりで大きめのイトトンボ

こちらは小さめのイトトンボ

イトトンボにも大きいのと小さいのとがある。

種の違いか、個体の違いか。

 

ふさふさ・モフモフの白いガ。

ドクガの仲間にはモフモフの体をしたのが多いが、ハテ?

 

スイレンにヒラタアブだろうか、ホバリングしながら口吻を突き出して蜜を目指していた。

 

真っ黒い体のハムシかな?

 

羽化して間もないニイニイゼミが木にとまっていた。まだ体も翅も白っぽい。

すると下から先輩のニイニイゼミがのぼってくる。

先輩に追い立てられるように白いのも上にのぼっていくが、つっつかれたみたいになった。

さらに木をのぼっていくと、左の方に木肌に溶け込んだ別のニイニイゼミがいた。

 

こちらにも、木の色と見分けがつかないようなニイニイゼミ

 

ムシヒキアブが休憩中。

お尻に白い毛の束がついてるからオスのシオヤアブのようだ。

 

朝日に照らされたキマダラセセリ

黒い大小の紋が特徴。

 

葉っぱの上に網が張ってあって、下に隠れているのはクモか。

ネコハグモというクモがつくる網のようだ。

「ネコ(猫)」の由来は全身が毛に覆われているように見えることからで、葉っぱの上に網をつくるというのでネコハグモというわけか。

 

けさもハエトリグモ。

きのうのは白いヒゲがあったが、けさのはヒゲが黒っぽい。

 

そのそばでは、ゴミを背負ったクサカゲロウの幼虫。

よく見ると、食べた虫の残骸まで背負っている。

 

まだ子どものバッタかな?

ちょっと愛らしい。

 

池の淵で吸水しているらしいのは、コムラサキだ。

オオムラサキより一回り小さいというのでその名がついたらしいが、それほど小さいわけではなく、中型タイプか。

コムラサキ(小紫)の名の通り、翅を開くと紫色が鮮やかに美しく浮かび上がる。

ただし、これはオスのみの特徴で、しかも構造色になっているので紫色に見えるときと見えないときがある。

構造色とは微細な凹凸を施すことにより紫色に発色する仕組みで、光の干渉により見る角度によって色が変わる。

カワセミの鮮やかな瑠璃色も構造色によるものだ。

 

ヤマトシジミのメスが翅を広げていた。

かわいい!

 

ウチワヤンマが翅を休めていた。

いくら暑くても、命ある限り生き抜く虫たちを見ると暑さ忘れる朝。