アルゼンチンの赤ワイン「コレクシオン・カベルネ・ソーヴィニヨン(COLECCION CABERNET SAUVIGNON)2020」
(写真はこのあとステーキ)
ワイナリーはボデガ・ノートン。アンデス山脈の麓、太陽とワインの州といわれるメンドーサ地区で「アルゼンチン最高品質のワインを造る」ことをモットーにワイン造りを行っているとか。
カベルネ・ソーヴィニヨン100%。
この日のパンは、吉祥寺で一番おいしいとウワサの「ダンディゾン」のパン。
2003年にオープンしたパン屋さんで、日本の農業を応援したいという願いから国産小麦でパンを焼くことにこだわっているという。
何種類かを食べたが、どれもおいしい。
たとえば写真手前のミューズリー。
イチジク、クランベリー、サンマスカットレーズン、イヨカン・ピール、カシューナッツ、クルミなどを練り込んで焼き上げたパンで、パンの表面には押し麦が散らしてある。
ひとつのパンでいろんな味が楽しめる“ご馳走パン”。もちろんワインにもピッタリ。
ちなみに「ダンディゾン(DANS DIX ANS)」はフランス語で「10年後」という意味。お客と10年後も20年後もパートナーでありたいという気持ちが込められているという。
ワインの友で観たのは民放のBSで放送していたアメリカ映画「イングリッシュ・ペイシェント」
1996年の作品。
監督アンソニー・ミンゲラ、出演レイフ・ファインズ、クリスティン・スコット・トーマス、ジュリエット・ビノシュ、ウィレム・デフォーほか。
イギリスの文学賞・ブッカー賞を受賞したマイケル・オンダーチェの小説「イギリス人の患者」を映画化。アカデミー賞で作品賞はじめ9部門受賞。
第二次世界大戦末期のイタリアのある修道院が舞台となっていて、心と体に傷を持つ4人の物語。戦争で疲れ果てた看護婦ハナ、障害のある泥棒でスパイのカラヴァッジョ、地雷処理を行うシーク教徒の工兵キップ。そして、ナゾに満ちた“イギリス人の患者”の男。
男は実はイギリス人ではなく、北アフリカ・リビアの砂漠で地図づくりに没頭していたハンガリーの伯爵。映画は主としてその男と人妻との、決してハッピーに終わることのない不倫愛を描いていくのだが、結局のところ、人妻に恋するという男の身勝手が悲劇を招く。
男の身勝手ではあるものの、惚れられた女も男に惚れちゃったのだから、誰が悪いとはいえないのかもしれないが・・・。
主人公となるハンガリーの伯爵は実在の人物で、エジプト・リビア・スーダンの国境が接する山の中で先史時代の洞窟を調査中に、泳ぐ人の姿が描かれた岩絵を発見する(史実では1933年)。
先史時代の北アフリカの砂漠は緑に覆われていて、キリンやカバ、船の壁画などもあることから、そのころは人が泳げるような川が流れていたと考えられている。
大変な発見だというので大騒ぎとなるが、北アフリカでの戦端が開かれるに至って調査は中止。それでヒマになったからというわけでもないだろうが、人妻との愛が深まっていって・・・。
リビアの砂漠の岩絵が出てきたので、10年ほど前に行ったリビア旅行を思い出した。
まだカダフィ政権のころで、10日ほどかけて旅したが、世界遺産のひとつで「アカクス山脈の岩石芸術遺跡群」というのがあり、岩に描かれたいくつもの壁画を見て回った。
たしか紀元前1万2000年~前8000年ごろに描かれたといわれ、キリンやバッファロー、サイ、アンテローブ、ヤギ、ダチョウ、ラクダ、狩りをする人、宗教行事と関係があるらしい人、馬車に乗る人などなど、いろんな岩絵や線刻画が残されていた。
太古の昔、サハラは緑豊かな草原地帯であり、おびただしいほどの野生動物が生息し、狩猟民や遊牧民が暮していたことを証明する岩絵の遺跡だった。
リビアはカダフィ政権崩壊後は内乱状態となり、今も紛争が収まってないようだ。
岩絵の遺跡群のほかにも、世界遺産に指定されたすばらしい遺跡がいくつもあったが、今はどうなっているだろうか?
ついでにその前に観たのはNHKBSで放送していたアメリカ映画「無頼の群」。
1958年の作品。
原題「THE BRAVADOS」。
監督ヘンリー・キング、出演グレゴリー・ペック、ジョーン・コリンズ、スティーブン・ボイドほか。
グレゴリー・ペック主演の西部劇。
自分の留守中、4人の無頼漢に妻を殺された牧場主のジムは、その半年後、銀行強盗で捕まった彼らが絞首刑になるのを見届けるため、リオ・アリバの町にやって来た。ところが、その晩4人は脱獄し、町の娘を人質に逃走する。追跡を始めたジムは一人一人追い詰め、復讐を遂げていくが・・・。
夜間の場面がやけに多い映画。
しかし、実はこれは「疑似夜景」と呼ばれるもので、昼間の明るいうちに撮影したもの。当時はまだ技術的に夜間に映画を撮るのは難しかったのだろう、カメラのレンズに暖色系の光を遮断するフィルターをかけて、夜のシーンを昼間に撮ってごまかしたという。
西部劇の荒野の夜のシーンでよく使った技法。
たしかに、夜の荒野は電気もなく、せいぜい月明かりぐらいしかないから、よほど高感度でないと夜のシーンはとれなかっただろう。