善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

なんてかわいいモズ子

金曜日朝の善福寺公園は快晴。はじめ空気が冷たかったが、日差しが強くなるにしたがって暖かくなる。

 

けさのカワセミは、遠くの池の真ん中あたりにメスのカワセミf:id:macchi105:20210219092338j:plain

しかし、近くにオスは見当たらない。

“恋バナ”の続きはどーなってんだろうと思っていると、甲高い鳴き声が聞こえる。

声を頼りに探すと、鳴いていたのはモズだった。f:id:macchi105:20210219092407j:plain

やさしい顔をしてるからメスだろう。縄張りを主張して鳴いていたのだろうか。それはもオスを呼んでいたのか?f:id:macchi105:20210219092438j:plain

場所を移しながら、獲物でも探しているのだろうか、下を見てる。f:id:macchi105:20210219092509j:plain

今度は上を気にしている。f:id:macchi105:20210219092529j:plain

小首傾げてる。f:id:macchi105:20210219092550j:plain

また上を見ている。f:id:macchi105:20210219092616j:plain

やがて遠くに飛び去ったが、今まで見た中でもいろんなポーズをしてくれ、かわいいモズ。

モズは獲物を枝に串刺しにしておく習性があることから「モズのはやにえ」という言葉があり、江戸時代はモズが鳴く夜は死人が出ると信じられていたという。また、イギリスではモズを「屠殺人の鳥」、ドイツでは「絞め殺す天使」と呼んだりもしていたという。

しかし、けさのようなモズを見ると、としも愛おしくなる。

 

どこからかゴイサギが飛んできて、高い木の枝にとまった。f:id:macchi105:20210219092717j:plain

ゴイサギが高いところにいるのはめずらしい。

 

上池から下池に回ると、アオジがエサ探し中。f:id:macchi105:20210219092737j:plain

シロハラが柵の上を起用に歩いている。f:id:macchi105:20210219092802j:plain

大きな木の幹をのぼっていくのは、最初はコゲラかと思ったらメジロだった。虫でも探していたのだろう。f:id:macchi105:20210219092826j:plain

アオサギが等間隔で円を描くようにとまっていて、まるで観覧車だ。f:id:macchi105:20210219092853j:plain

 

ふたたび上池に戻ると、やはり遠くの池の真ん中にカワセミのメス。f:id:macchi105:20210219092919j:plain

池をめぐっていると、少し離れたところにカワセミとのオス。f:id:macchi105:20210219092943j:plain

ジッと水面をにらんでいたから、求愛のためにプレゼントしようとしようと、獲物をねらっていたのだろうか。

 

公園から帰ろうとしたら、シロハラが地面に降りてサヨーナラ。f:id:macchi105:20210219093010j:plain

なかなか美形のシロハラだった。

久しぶりのジョウビタキ・メス

木曜日朝の善福寺公園は快晴。きょうは二十四節気の1つ、雨水。雪が雨に変わり草木が芽吹き始めるころらしいが、けさの空気は冷たい。

 

上池をめぐっているとモズのメス。f:id:macchi105:20210218094926j:plain

しきりに下を気にしていて、ときおり急降下していた。f:id:macchi105:20210218094948j:plain

地面にはシロハラf:id:macchi105:20210218095015j:plain

上池から下池へと歩いていくと、ウグイスが藪のを移動中だった。

一瞬、顔を出したところ。f:id:macchi105:20210218095051j:plain

爆音が聞こえるので見上げると、米軍の軍用機が横田へ向かっているところか、かなり低空を飛んでいる。着陸態勢に入ったところかも。f:id:macchi105:20210218095118j:plain

下池の畔を歩いていると、前方からヒッヒッという澄んだ鳴き声。

ひょっとしてジョウビタキか、と目を凝らすと、目の前をジョウビタキのメスが飛んでいく。f:id:macchi105:20210218095146j:plain

あとを追うと、近くの木にとまってくれた。 

地面に降りてしきりにつっついていたから、虫でも探しているのか。f:id:macchi105:20210218095234j:plain

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再び枝に止まる。f:id:macchi105:20210218095312j:plain

首をかしげるポーズ。f:id:macchi105:20210218095335j:plain

また地面へ。けっこう忙しい。f:id:macchi105:20210218095400j:plain

今度は茂みのに入って、安心したのか毛繕いを始めた。あくびまでしている。f:id:macchi105:20210218095442j:plain

しばらく茂みの中で休憩して、再び枝の上。f:id:macchi105:20210218095506j:plain

やがて遠くに飛んで行ったが、しばらくの間、楽しませてくれた。鳥のあとを追っていると好奇心いっぱいの子どもに戻ったような気分になる。

 

再び上池に戻るとエナガの群れ。

エナガのかわいいポーズ集。f:id:macchi105:20210218095826j:plain

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けさのカワセミは、遠くに1羽いただけだった。

きのうのワイン+映画「ロープ」

イタリアの赤ワイン「モンテプルチアーノ・ダブルッツォ(MONTEPULCIANO DABRUZZO)2018」

(写真はこのあとシシカバブf:id:macchi105:20210217111911j:plain

イタリア中央部アドリア海沿岸に位置するアブルッツォ州でワインづくりを行うワイナリー、グラン・サッソの赤ワイン

グラン・サッソという名前はイタリア半島の中央にそびえるアペニン山脈最高峰の山に因んでつけられたという。

アブルッツォ州は山から僅か数キロほどの場所にアドリア海が広がり、山の麓は温暖ながら昼夜の温度差が大きくブドウの栽培に理想的な気候。この地方では、古くから栽培されているモンテプルチアーノ種を使ってワインづくりが行われているという。

飲むうちにまろやかな味わいに。

 

ワインの友で観たのはNHKBSで放送していたアメリカ映画「ロープ」。

1948年の作品。

監督アルフレッド・ヒッチコック、出演ジェームズ・スチュワート、ジョン・ドール、ファーリー・グレンジャーほか。

 

ヒッチコックの映画はあらかた見たと思っていたが、まだ未見の作品だった。

ヒッチコック初のカラー作品。実話を元にした舞台劇を映画化したサスペンススリラー。

常に斬新な演出に挑むヒッチコックらしく、実際の物語の進行と上映する映画の進行を一致させようと全編をワンシーンで撮影している。

実際には背中の黒い背広や蓋なんかを大写しにしてつなげているが、長回しの映像が延々と続き、役者は(もちろんスタッフも)大変だっただろうが、まるで舞台劇を間近で見ているみたい。緊迫感がハンパなく伝わってきて、息を詰めて見てる感じでワインを楽しむどころじゃなくなり、早々と飲み終えてからジックリと見る。

 

摩天楼を見渡せるニューヨークのアパートの一室で、大学を出たばかりの青年フィリップ(ファーリー・グレンジャー)とブランドン(ジョン・ドール)は同級生をロープで絞殺し、死体を衣装箱に入れる。

殺害の動機はなく、自分たちが他者より優れていることを証明しようとするニーチェの理論(超人思想)を実践したにすぎなかった。

2人はさらなるスリルを求め、被害者の父や恋人、恋仇、伯母、そして恩師である大学教授(ジェームズ・スチュワート)を部屋に招き、死体が入っている衣装箱の上に料理を並べて晩餐会を開く。

犯した罪の恐ろしさに次第に冷静さを失っていくフィリップと、大胆にも死体を見せたい衝動に駆られるブランドンだったが・・・。

 

ニーチェは、「ツァラトゥストラはかく語りき」の中で、人間のあるべき姿を「超人」と呼んだ。ちなみに「ツァラトゥストラ」とはゾロアスター教の開祖ゾロアスターのドイツ語読み。ニーチェゾロアスターの言行に託して自分の考えを語っている。

しかし、ニーチェのいう「超人」とは決してスーパーマンを意味しているわけではないはずだが、映画で2人の若者は自分たちが他者を超越した人間と勘違いし、殺人遊戯に走ってしまったのだ。

映画の最後で大学教授は、人間には上も下もなくすべて対等であり、だれにも他人を殺す権利などないと諭し、窓を開けて犯人たちが持っていた拳銃夜空に向けて三発発射する。

するとアパートのほかの住民がびっくりして警察に通報したのだろう、やがてパトカーのサイレンの音と人々の声が聞こえてくる。

誤った虚構の世界を打ち砕く現実世界のざわめき。

印象的なラストシーンだった。

カワセミの“恋バナ” 続きは?

水曜日朝の善福寺公園は快晴。ときおり冷たい風が吹く。

 

上池のカワセミカップルはどうなったか?期待をふくらませて出かけていく。

しかし、けさは木陰にメスが1羽。f:id:macchi105:20210217090942j:plain

どこか寂しげに見える。

オスは何処に?

 

そばでオオバンカップル。こちらはいつも仲よしだ。f:id:macchi105:20210217091006j:plain

フェンスの上にとまってるのはモズ。メスのようだ。f:id:macchi105:20210217091029j:plain

しきりに下を気にしている。f:id:macchi105:20210217091055j:plain

地中から這い出す虫でも探しているのだろう。

 

下池では久しく姿を見せなかったメスのカワセミ

何年か前、オスとメスとで巣づくりをしようとして失敗したあたりにとまっている。f:id:macchi105:20210217091117j:plain

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こちらもオスがやってくるのを待ってるのかな?

どうしてもオジサンは余計な妄想をふくらませてしまう。

そういえばこんな歌の文句があったなー。

 

人の恋路を邪魔する奴は窓の月さえ憎らしい

 

元は都々逸だと思うが、美空ひばりの「車屋さん」より。

敗れざる者 柳広司「アンブレイカブル」

柳広司アンブレイカブル」(角川書店)を読む。

 

作者は「ジョーカー・ゲーム」などで知られるミステリー作家。ミステリー好きとしては新刊が出たというので手にとるが、ミステリーというよりサスペンスタッチの社会的メッセージを込めた小説で、なかなか読みごたえのあるものだった。

 

本書で描かれるのは、戦前・戦中の治安維持法下で、「アカ」とか「非国民」「反日分子」のレッテルを張ることで平然と理不尽な行いをする特高警察の餌食になりながらも、志を曲げなかった人々の姿。

70年も80年も前の話だが、現代日本にも共通するところがあり、決して過去の物語ではないな、という思いで読む。

題名の「アンブレイカブル(unbreakable)」とは、直訳すれば「壊れない」あるいは「壊すことができない」だが、作者は「敗れざる者」という意味で用いている。

 

4つの物語が連作で続く短編集。

「雲雀」で登場するのは、「蟹工船」の作者でプロレタリア文学の旗手・小林多喜二特高警察の拷問により29歳で虐殺死。

「叛徒」では、反戦川柳作家の鶴彬(つる・あきら)。やはり特高警察に捕らえられ、29歳で獄死。

「虐殺」では、良心的な雑誌づくりに尽力していた若き編集者たち。約60人が特高警察に捕らえられ、4人が獄死、約30人に有罪判決。

「矜持」では、西田幾多郎などと並ぶ“日本の三哲”の一人といわれながら、終戦の年の9月、48歳で獄死した哲学者・三木清

それぞれの作品ごとに視点が明確で、しかもそれがしっかりとつながっていて、おもしろい。

「雲雀」では、蟹工船に乗り込む労働者の視点で描かれていて、その労働者の目から見る、真面目で明るくて、勤務先の銀行の同僚たちからも慕われる小林多喜二の姿が浮かび上がる。そして、その労働者は多喜二の小説を読むことで、蟹工船が如何に地獄なのかだけでなく、如何にして地獄なのかに気づく。

 

「叛徒」では陸軍憲兵大尉の視点で描かれる。

憲兵というのはもともと、軍隊内の犯罪や、一般人を対象とする場合も軍事に関係した犯罪を取り締まるのが主たる任務だっただろうが、天皇統帥権の名のもと、国家憲兵として次第に権限を拡大していって、やがて憲兵隊にも特高課が設けられ、思想警察としても活動を強めるようになっていったという。

だが、ここに登場する憲兵大尉は、まさか川柳や風刺画までもが取り締まりの対象となるとは思ってもいなくて、あらゆる表現という表現すべてが「共産主義(アカ)」として抹殺されていくことに戸惑うばかりなのだった。

 

「虐殺」に登場するのは知識人の一人で、いわば世の中を傍観者として見ている人物の視点。知り合いの編集者たちが次々と失踪していき、不思議に思っていると、彼らは旅館で出版記念の宴会を開いただけだったのに、そこで撮影された記念写真に写っていることを口実に「共産党再結成の謀議を行った」として逮捕されたのだった。

1942年の「横浜事件」をモチーフにした作品だが、もはや理由なんてどうでもいい、目をつけられた人たちは無差別に警察に引っ張られ、拷問され、虐殺された。やがて国家権力の暴走の矛先は「自分は共産党でも無産政党でも、進歩的発言をする人間でもないから大丈夫だろう」と思っている“傍観者”にも及んでいく。

 

「矜持」では最初の「雲雀」のときから登場している内務省の参事官で、特高警察を指揮する“クロサキ”という男の視点で描かれる。

東京帝大出身のエリート官僚の“クロサキ”だが、彼は哲学者の三木清と同郷。子どものころから三木の天才ぶりを聞かされ、哲学者となった三木のすごさに驚嘆している。だが、刑務所に押し込んでも矜持を持ち続ける三木に敗北の思いを抱きつつ、大日本帝国に尽くす内務官僚として、最後の良心さえ捨て去るのだ。

そういえば今どきの官僚だって・・・?

カワセミの“恋バナ”第3幕 ついに!?

火曜日朝の善福寺公園は快晴。朝日がまぶしい。

 

公園に着いて上池を回ろうとすると、木陰にカワセミのオスらしいのがとまっている。f:id:macchi105:20210216094409j:plain

どうやらひとりぼっち。
 

そのまま池をめぐっていくと、コゲラが幹をつついていて、枝の先までいって次はどこに行こうかと思案している。f:id:macchi105:20210216094533j:plain

さらに池をめぐっていると今度はメスのカワセミ

オスを誘うように鳴いている。f:id:macchi105:20210216094600j:plain

何とすぐそばにオスもいた。さっき見たオスが飛んできたのだろうか?f:id:macchi105:20210216094621j:plain

背伸びしてメスにアピールしていた。f:id:macchi105:20210216094644j:plain

枝が邪魔してわかりにくいが、右がメス、左下がオス。f:id:macchi105:20210216094706j:plain

すると、メスがオスのすぐそばまで近寄ってきた。

何て積極的なメス。どこか最近の人間社会に似ている?f:id:macchi105:20210216094853j:plain

こんな至近距離は今シーズは初めて見る。

なぜかうなだれるオスに、叱咤激励するメス。

「私が好きなら好きと言ってよ、はっきりしなさいよ!」

「だって、ボク・・・」f:id:macchi105:20210216094920j:plain

さらにメスは位置を変えて気を引くんだが・・・。f:id:macchi105:20210216095023j:plain

やがてメスはしびれを切らしたか、オスを残して飛んで行った。

果たしてそのあとどうなったか?散歩を続けたのでわからない。

 

下池に回ると、ジョウビタキのオス。f:id:macchi105:20210216095118j:plain

翼の白い斑点もクッキリ見える。

 

メジロが葉っぱを揺らしていた。f:id:macchi105:20210216095136j:plain

上空をUFOか?

を広げて旋回する姿はオオタカのようにも見えたが・・・。f:id:macchi105:20210216095205j:plain

近くに繁殖地があるのでときおり飛んでくるらしい。

 

ムクドリが柵の上を起用に歩いていた。f:id:macchi105:20210216095223j:plain

ふたたび上池に戻ると、さっきのオスとメスだろうか。

それぞれ別の場所にいた。

こちらはオスのカワセミf:id:macchi105:20210216095246j:plain

恋は成就したのか?それとも破談になったのか?

またあしたのお楽しみ。

カワセミの“恋バナ”第2幕

月曜日朝の善福寺公園は雨模様だったが、やんでいるスキをねらって1周。帰るころには降り出してきた。

 

きのうの上池のカワセミのオスとメスの恋の行方は?と期待して行くが、きのうと同じ池の真ん中の杭の上にメスがとまっていて、しきりに鳴いている。f:id:macchi105:20210215091530j:plain

どうやらオスを呼んでいるようだ。

するとどこからかオスが飛んできた。

始め様子をうかがっていたが、やがて体のばして「今、行くよー」。f:id:macchi105:20210215091555j:plain

メスのすぐ近くの杭にとまり、見つめ合うふたり。f:id:macchi105:20210215091617j:plain

するとオスが飛び立ったかと思ったらメスのまわりをグル~ッと1周してまたもとに戻った。f:id:macchi105:20210215091646j:plain

メスの気を引こうとする作戦か。なかなか積極的なオス。メスも鳴きながら反応している。

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またグルッと1周。f:id:macchi105:20210215091731j:plain

合計3回メスのまわりを飛んで元に戻るを繰り返し、やがてオスは見えないところに飛んで行った。

遠くでオスの声がして、あれは誘惑の声か。

それに応えるように、メスはオスのいるほうへ飛び去った。

果たしてふたりはその後どうなったか?

 

場面代わってこちらは下池。

アオサギが片脚あげたところ。つかまれると痛そうなトゲトゲした指が見えた。f:id:macchi105:20210215091819j:plain

ウも休憩中。f:id:macchi105:20210215091849j:plain

陸上では、ツグミがこっちをにらんでいる。f:id:macchi105:20210215091911j:plain

ウグイスが藪の中を移動してった。f:id:macchi105:20210215091944j:plain

小川では、コガモのメス。f:id:macchi105:20210215092009j:plain

いつも1羽でいるが、さみしくないのかな?