先週後半は仕事で札幌へ。ついでに旭川まで足を伸ばして旭山動物園で半日すごして帰る。
コロナ騒動以来、久々に乗る飛行機。羽田発のJAL機はガーラガラかと思ったら全席埋まっていてキャンセル待ちの人もいた。ビジネス客、小さな子どもを連れた家族客、高齢の旅行客もチラホラ。
まずは1日目、夕方札幌に着いて、夜はススキノのはずれにある居酒屋「たべごと屋 ござる」へ。
酒はサッポロビールのあと、日本酒は「十一州・純米吟醸」(札幌)、「写楽・純米酒」(福島・会津若松)、「福司・純米酒」(釧路)、「仙禽 無垢」(栃木・さくら市)など。
料理はまずお通しのトマトの茶碗蒸し
キンピラパクチー
北海道産ソーセージ盛り合わせ
サーロインと生ウニ
野菜昆布締め
焼きたらこ+山椒
ブロッコリー いりこマリネ
ズワイ蟹のつけ米麺
帰りはススキノのど真ん中を歩いてホテルへ。
コロナ禍なんて、何のその、けっこう客引きが多い。
翌朝はホテルでフレンチトーストの朝食。
午前中は北海道大学植物園へ。
札幌駅から徒歩で約10分ほどのところにある。
広さ13・3haの園内にはハルニレの巨木が立ち、一部ではうっそうとした林も残されていて、明治以前の古き札幌の姿がしのばれるのだとか。
また、高山植物など北海道の自生植物を中心に約4000種類の植物が育てられている。
植物園入口
まずは温室へ。
熱帯・亜熱帯地域の花木や果樹・シダ植物およびパイナップルの仲間やベゴニアの仲間、サボテンやベンケイソウなどの多肉植物やウツボカズラなどの食虫植物や、ランの原種など、北海道の屋外では越冬できないものがここでは見られる。
食虫植物のアフリカナガバモウセンゴケ。
葉っぱから赤い粘毛が密生していて、この粘毛で虫を捕らえる。虫が張り付くと葉が大きく折り畳むように曲がって虫を包み込んでしまうらしい。
南アフリカ・ケープ地方に分布。
イタズラッ子がチョコレートをペタペタくっつけたようなヘンテコな模様。
エピデンドルム・プリスマトカルパといって、コスタリカやパナマ(1200~3300m)あたりに分布。
060クッスラ・ペルフォラタ(園芸名・星乙女)。
南アフリカのケープ地方に分布する果肉植物。
まるでヤキトリみたいに串刺しになっている感じだが、それがなぜ「星乙女」なのか。きっと花が咲くとそういうふうに見えるのだろう。
こちらは園芸名が「熊童子」のコティレドン・トメントサ。
たしかに熊の子のお手々みたいに見えなくはない。
やはり南アフリカ・ケープ地方に分布。
名前がスゴイ。オタカラコウ
漢字で書くと「雄宝香」。キクの仲間。黄色い花がたくさんつくのが“お宝”に見えたのか。
イチモンジチョウ
トンボをお尻から見たところ。
緑色したイトトンボ
茶色のトンボ。アキアカネか。
園内のあちこちで見たのが三角形の葉っぱ。
「ヨブスマソウ(夜衾草)」というらしい。
キク科の多年草で、北海道では珍しくも何ともないんだとか。
「夜衾」なんて悩ましく聞こえるが、古くなった着物を継ぎ合わせてつくった夜具のことを「夜衾」といって、三角形の形がそれに似ているというので名がついた。
また一方では「ヨブスマ」はムササビやコウモリの方言名で、葉っぱの形がムササビなんかが飛ぶ姿に似ているというので名がついたとの説もあるらしい。
脚の長~~い虫が葉っぱの上を這っている。這っているというよりフワリフワリ空中を浮遊している感じ。体の形からしてガガンボとは違う。
まるで豆粒に針金の脚をつけたような独特の姿をしている。
ザトウムシ(座頭虫)というらしい。
特別長いのが第二脚で、それを触角代わりに使って歩く姿を、目の不自由な人が杖をついて歩く姿に見立ててその名がついたという。
しかし、そんなに長くて歩きにくくないのかな?
ただし、最古の化石記録は4億1千万年前のものが知られているというから人類なんかより大先輩の生き物。
英語圏の名称もいろいろで、「Harvestman」(刈り入れ人夫)と呼ばれたり、アメリカあたりでは「Daddy Longlegs」(あしながおじさん)の愛称があるという。
ザトウムシよりはいいかも。
昼食は植物園向かいのビルの地下でビビンバ定食。
夜は1年半前の2月に行って気に入ったやはりススキノのはずれにある和食の店「古今山久」へ。
ここはコース料理を注文。
サッポロビールのあとは日本酒を各種。
先付 白ダツと土佐酢の心太 香り胡麻ソース
吸い物 アイナメの葛打ち、独活
造り 本日の鮮魚(マグロとスズキ)
温物 天然鯛の酒蒸し
煮物 冬瓜と米茄子、北海シマエビの冷たい煮物
魚料理 鮎の塩焼き 蓼酢を添えて
食事 うな玉ごはん 赤だし
デザート なめらか杏仁豆腐 季節のフルーツ添え
食後の飲み物(コーヒー)
料理はどれもおいしいし、そしてまた器もすばらしい。
大満足へ宿へ。
あすは「旭山動物園」。
(この項つづく)