善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

ガマの花穂

土曜日朝の善福寺公園は晴れたり曇ったり。日差しが出ると暑くて汗が吹き出す。

それでも秋は確実にやって来ているようで、上池のヤマボウシの実が色づいていた。
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しかし、セミはまだがんばって鳴いている。葉っぱの裏に脱け殻が。きれいに脱皮している。
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下池をめぐっているとガマ(蒲)が群生していた。ガマは、川岸や池・沼の浅い場所に自生する多年性の植物。
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丸いソーセージのような形をしているのが花穂で、雌花だという。雄花はその先につく。肉穂花序(花軸が多肉化して花が表面に密生したもの)と呼ばれるという。

それにしてもガマとは不思議な名前。
『植物和名の語源』((深津正、八坂書房)という本によると、アルタイ語系の葦(あし)を意味するカマが日本語ではガマと呼ばれるようになったという説があるという。

ガマの歴史は相当古いらしく、『古事記』には、大国主命(おおくにぬしのみこと)がサメに毛をむしられた白ウサギの赤くなった肌を治すのにガマの穂綿を使って治したという話が載っていて、これは日本の医薬の始まりにもあたるといわれているんだとか。

ガマはいろんなものに関係していて、ウナギの蒲焼きは昔はウナギをぶつ切りにして串焼きにしていて、その形がガマの穂に似ているので蒲焼きと呼ばれるようになったという。

カマボコも、昔は魚のすり身を竹串に巻き筒型にして焼いていて、形や焦げ目のついた色がガマの花穂に似ているところからカマボコ(蒲鉾)となったという。

蒲団(ふとん)もガマからきている。古くはガマの穂は蒲団綿(ふとんわた)として利用されていた。それで「蒲団」に「蒲」の字が用いられた。

フヨウの花にハナバチがやって来て、お尻に花粉をいっぱいつけて蜜を吸っていた。
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ウワサでは善福寺公園サルスベリ百日紅)が満開という。われわれがいつも歩く道のサルスベリは咲き出してはいるものの満開とはほど遠い(住宅街ではどこも満開だが、公園の開花はいつも遅い)。ハテ、ほかにどこにサルスベリがあるのか?と探しながら歩いていると、子ども広場のわきの目立たないところで咲いていました。なるほど見事だ。
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