時々飲むワインだが、飲みやすい。
ワインの友で観たのはNHKBSで放送していたイタリア・フランス・アメリカの合作映画「ベニスに死す」。
1971年製作。原題「DEATH INVENICE」
製作・監督・脚本ルキノ・ヴィスコンティ、出演ダーク・ボガード、ビョルン・アンドレセン、シルヴァーナ・マンガーノほか。
ミュンヘンに住む高名な作曲家で指揮者のグスタフ・フォン・アッシェンバッハは心臓を病んだために仕事を中断することを余儀なくされ、静養のためベニスを訪れるが、同じホテルに滞在中のポーランド貴族の息子で14歳の少年タッジオを一目見るなり、その美しさに心を奪われてしまう。
音楽家として理想の美を追い求めたアッシェンバッハだったが、何も手を加えていない究極の美しさを持つタッジオを前に、彼は無力だった。タッジオに引かれる自分を恥じて一度はホテルを去ろうとするが結局は残ることになり、やがて自らに迫りくる老いにもおびえるようになり、最後は自分の命をも削っていく・・・。
アッシェンバッハが少年に見とれているだけの話で、それがエンエン2時間12分にわたって続く。それだけに、ただただ少年が美しい。
監督のヴィスコンティはよくも小説の通りの少年(ビョルン・アンドレセン)を見つけ出したものだと思う。