善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+「緑の光線」「誘拐の掟」

イタリア・サルディーニャの赤ワイン「ゴイマヨール(GOIMAJOR)2015」
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サルディーニャイタリア半島西方、コルシカ島の南の地中海に位置するイタリア領の島。
この島の土着品種カンノナウを主体にしたワイン。
柔らかな口当たりで呑みやすい。

ワインの友で観たのはいずれもBSで放送していたフランス映画「緑の光線」、ついでにハシゴしてアメリカ映画「誘拐の掟」。
まるで趣の違う2作品。

緑の光線」は1985年の作品。原題「LE RAYON VERT」
監督エリック・ロメール、出演マリー・リヴィエール、リサ・エレディア、ヴァンサン・ゴーティエほか。

夏のパリ。バカンスに長期休暇をとって旅行に行くはずが女友だちにキャンセルされたデルフィーヌ。
男性に対して消極的な彼女は、友人に誘われ南仏に行っても、パリに戻っても、1人で山に行っても楽しめない。
その後、海へ出かけた彼女はそこで幸福をもたらす「緑の光線」の話を聞くが…。

この映画を見ていて、いかにフランス人がバカンスにどこへ行くかを気にして生きているかがわかる。
そりゃ1カ月も2カ月も休むのが当たり前というのだから、何カ月も前からバカンスの計画を立てて心待ちにするのも当然だろう。

そんなに休んで経済のほうは大丈夫なんだろうかと心配になっちゃうが、実際のところ8月は40%の企業が休業し、パリのパン屋の半数も休業、自動車の生産は半分以下に落ち込み、公共事業にいたっては80%がストップ、という統計があるんだとか。
それでも特に問題になってないというのだから、うらやましい限りだ。
たしかに働いてばっかりが人生じゃない。

それはともかく、映画に出てくる20代前半とおぼしき主人公の女性が実にじれったい。
休みはとれるものの、1人でいくのは絶対にいやだといい、山はどうかというと「バカンスは海に行くのが当然でしょ」とガンコに譲らない。
男についての理想も高いみたいで、港町のシェルブールで船乗りらしい男に声をかけられるが、ホントに船乗りかどうかアヤシイとデートを断ってしまう。

しかも映画の撮り方がドキュメンターっぽくて、それはそれでおもしろい手法なのだが、ついつい眠くなって最後の方はウトウトしてしまった。

ちなみに「緑の光線」ってどういう意味かというと、映画の中で物知りの老人の話があり、ジュール・ヴェルヌの「緑の光線」という小説の中に出てくるのだが、太陽が沈む瞬間に放つ緑の光線は幸運の印なのだという。
それを見た者は幸福を得られるというのだが、映画の結末はというと、ウトウトしてたおかげで見損ねた。

ハシゴしてみたのはアメリカ映画のサイコサスペンス「誘拐の掟」
こちらは怖い場面の連続で、ガゼン目がパッチリ。
2014年の映画。原題は「A WALK AMONG THE TOMBSTONES」
原作はローレンス・ブロックのマット・スカダー・シリーズの1編「獣たちの墓」
監督・脚本スコット・フランク
出演リーアム・ニーソンダン・スティーヴンス、デヴィッド・ハーバー、ボイド・ホルブルックほか。

ニューヨーク中が連続誘拐殺人事件におびえていた1999年、元刑事のマット・スカダー(リーアム・ニーソン)のところにある依頼が舞い込む。
それは妻を誘拐された夫からの、犯人を見つけ出してほしいというものだった。
マットはこれまでの刑事人生で身につけた全てのスキルを総動員して誘拐犯の捜索に挑み、猟奇殺人犯との激しい頭脳戦を繰り広げるが・・・。

ひところマット・スカダー・シリーズにはまっていたことがあったから、読んだ作品とは思うが記憶はなし。
このところ誘拐ものといえばリーアム・ニーソンだが、小説を読んで思い描くマット・スカダーとはちょっとイメージが違う。
リーアム・ニーソンは何となく善良そうな目をしているが、小説のほうはもっと暗くてシブい感じだったが・・・。