チリの赤ワインの「マプ・グラン・レゼルヴァ・カリニャン(MAPU GRAN RESERVA CARIGNAN)2020」
(写真はこのあと豚三枚肉のグリル)
フランス・ボルドーの5大シャトーの1つ、シャトー・ムートンを所有するロスチャイルド社がチリで手がけるワイン。
ブドウ品種のカリニャンはスペインのアラゴン州カリニェナを原産とする赤ワイン用の黒ブドウで、乾燥した温暖な気候を好む晩熟のブドウ品種という。きっとチリの気候風土にもピッタリなのだろう。
ワインの友で観たのは、民放のBSで放送していた映画「マリアンヌ」。
2016年の作品。
原題「ALLIED」
監督ロバート・ゼメキス、出演ブラッド・ピット、マリオン・コティヤール、ジャレッド・ハリス、サイモン・マクバーニーほか。
過酷な時代に翻弄されながら究極の愛を試される男女の運命を描いたラブストーリー、というより戦争によって引き裂かれた2人の愛を描く悲劇。
1942年、親ナチス・ドイツ政権下のモロッコ・カサブランカ。カナダ人の連合軍諜報員マックスは、落下傘で砂漠に降下してカサブランカに侵入。フランス人のレジスタンス活動家マリアンヌと落ち合う。2人にとって、ある重大なミッションを通しての運命の出会いだった。そのミッションとは、夫婦を装って敵の裏をかき、ドイツ大使を殺害するというものだった。
その後、ロンドンで再会した2人は恋に落ち、結婚。かわいい女の子が生まれる。ところが、マリアンヌは実はドイツのスパイではないかとの嫌疑がかかり、疑心暗鬼となったマックスは・・・。
砂嵐の中の車中セックス、爆音と高射砲が響く空襲の下の出産シーンなど、ゼメキスらしい凝った映像表現。
原題の「ALLIED」とは、同盟、共同、連合、同類、同系、結びつき、といった意味か。
「それじゃ日本人にはわからん」と、配給会社はヒロインの名前をとった「マリアンヌ」として無難におさめようとしたのだろうが、「ALLIED」という題は、なかなか含蓄のある題といえる。
マックスもマリアンヌもともにALLIED、つまり連合国側であり、やがて2人は男女の仲となってALLIED、結ばれるが、彼女にスパイの嫌疑がかかって2人のALLIEDの関係は危機に陥る。
つまりALLIEDは二重に深い意味を持っているといえよう。
映画を見ていてスゴイと思ったのは、イギリスの空軍基地にズラリと並んだ戦闘機。第2次大戦で使われていたプロペラの戦闘機をよくもあんなに集めたと思ったら、どうやらCGで再現したらしい。空軍基地の描写も、画像処理で現在の施設を消し去って、昔の写真記録から当時の姿を再現したのだとか。
マックスが戦闘機に乗るシーンがあるが、現存する機体は博物館に1機しかなく借用は無理。そこで3Dスキャンにより実物大のレプリカをつくって撮影に使ったという。
何て贅沢な映画づくりと感服。
ついでにその前に観た映画。
民放のBSで放送していたアメリカ映画「RED/レッド」。
2010年の作品。
監督ロベルト・シュベンケ、出演ブルース・ウィリス、モーガン・フリーマン、ジョン・マルコビッチ、ヘレン・ミレン、メアリー=ルイーズ・パーカーほか。
かつてCIAの工作員だったフランク(ブルース・ウィリス)、ジョー(モーガン・フリーマン)、マービン(ジョン・マルコビッチ)、ビクトリア(ヘレン・ミレン)の4人は、内部機密を知りすぎているという理由でCIAの暗殺対象者になってしまう。4人は生き残りをかけてCIA本部に侵入するが・・・。
バカバカしい展開で笑えて、それがかえっておもしろかった。
ヘレン・ミレンが年をとらない美貌と演技で、相変わらず素敵。