善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

原始の姿とどめるワモンヒラタハバチ

メーデーの日の日曜日朝の善福寺公園は曇り。風はなくさわやか。

 

けさのカワセミは、上池の木陰にメスのH子だろうか。

昨日の朝と同じ場所にいた。

 

池をめぐっていって、端っこにいたのはオスの三郎か。

 

ヤマボウシの花がまっすぐに伸びていた。

4枚の花びらにみえるのは総苞(そうほう)といって、葉が変化したもの。

今は緑色だが、やがて真っ白になる。

中心の丸い部分に集まっているのが花だ。

 

そばにヤマボウシによく似た花。

ホンコンエンシス(トキワヤマボウシ)という札がかかっていた。

ヤマボウシは落葉で日本固有種に対して、こちらは中国原産で常緑という。それでこの名がついたのだろう。

 

カワヅザクラのサクランボが赤くなっていた。

 

ゴイサギが片脚立ちでエサをねらっている。

それとも寝てるのか?

 

何年かぶりで見たオオホシカメムシ

赤褐色で、上翅中央に1対の丸い黒紋があり、上翅の下部は黒くなっている。

こうしてみるとアフリカの仮面そっくりなんだが。

アカメガシワの花穂によく訪れるという。

 

奇妙な虫を発見。

頭は石ノ森正太郎の仮面ライダーに出てくるヒーローのような形や模様をしていて、脚は黄色、腹部はオレンジ色。ハチのようにみえるが胸部と腹部がくびれてなくて寸胴の感じ。

ハテ何だろうと帰って調べたら、ワモンヒラタハバチというハバチの仲間とわかった。

写真に撮ったのはメスのようで、オスは頭が偏平で全面黄色をしていてもっと不思議な形をしている。

ハバチ(葉蜂)の最大の特徴は、ほかのハチと違って胸部と腹部がくびれてない寸胴型の体型をしていることで、原始的なハチとみられているという。

幼虫の食草がキンミズヒキである通り、その食性が植物食であることから、ハバチは、ハチの起源を知る上でのヒントにもなっているようだ。

つまり、ハチはもともと植物食であり、その後、寄生バチを経て肉食性を獲得し、狩り蜂へと進化していった。狩り蜂はお尻の毒針を刺して獲物を獲得する。このため針をうまい具合に刺せるようウエストを細くしてお尻を自由に動かせるように進化したのがスズメバチなどの狩り蜂だ。

毒針を持たず、植物を食べていればいいハチにはウエストのくびれは必要なく、寸胴のまま。それが原始のハチの姿であり、その姿を今にとどめているのがハバチというわけだ。

一方、植物食から肉食へと進化していったハチのうち、ふたたび植物食に戻った種もある。ミツバチを代表とするハナバチがそれだ。

ミツバチの場合、植物食といっても食べるのはもっぱら花の蜜や花粉。

動物タンパクを栄養源とするようになってパワーアップしたのに、やっぱり肉より野菜のスーローライフがいいと、再び元のように幼虫が葉っぱをムシャムシャ食べるようになったのではなく、植物食は植物食でも“栄養革命”により花蜜や花粉という高栄養の植物食に転換したのがミツバチなのだ。

 

ノイバラがいつの間にか公園のあちこちで咲いていた。

タニウツギも咲いている。

公園は今、花の季節。