スペインの赤ワイン「3055メルロ・プティ・ヴェルド(3055 MERLOT PETIT VERDOT)2019」
貧しいスペイン移民としてアメリに渡り、さまざまな職をへてニューヨークでレストラン経営に成功したジャン・レオン氏が、第2の夢としてカタルーニャで立ち上げたワイナリー、ジャン・レオンのワイン。
ラベルにある「3055」とは、若き日のジャン・レオン氏がニューヨークに渡って最初に就いたタクシー運転手のライセンス番号だとか。
初心忘れまじ、ということか。
メルロとプティ・ヴェルドをブレンドし、すっきりとした飲み心地。
ワインの友で観たのは、NHKBSで放送していたアメリカ映画「素晴らしき哉、人生!」。
1946年の作品。
現代「IT'S A WONDERFUL LIFE」
監督フランク・キャプラ、出演ジェームズ・スチュワート、ドナ・リード、ライオネル・バリモア、ヘンリー・ラヴァースほか。
クリスマスイブに起こった奇跡を名匠フランク・キャプラ監督が描く名作。
映画公開から70年以上がたっても、アメリカでは今も国民的映画として人気が高く、クリスマス映画の定番になっているのだとか。
心優しいジョージ(ジェームズ・スチュワート)は、貧しい人に持ち家を実現させるため低利で資金を貸す金融会社を経営していた父が急逝したため会社を継ぎ、幼なじみのメリイ(ドナ・リード)と結婚して4人の子どもたちとともに幸せに暮らしていた。
ところが、それを妬んで庶民からの搾取をねらう悪徳銀行家(ライオネル・バリモア)によって人生最大の窮地に立たされてしまう。
雪の降りしきるクリスマス・イブの夜、絶望したジョージが橋の上から身投げしようとしたそのとき、あらわれたのは守護天使のクラレンス(ヘンリー・ラヴァース)だった。彼は2級天使に甘んじていて、大天使からジョージを救えば翼をもらえるというので天国からやってきたのだった・・・。
ラストのシーンが泣けてくる。
ジョージの窮状を知った町中の人々が、なけなしのお金を持って彼の家に押しかけてくる。ジョージは今さらながら人の心の温かさを知るのだった。
フランク・キャプラ監督は、アメリカの良心ともいえる映画監督。
この映画の題名を聞いて、何年か前に観た三谷幸喜監督の「ステキな金縛り」を思い出した。三谷監督もフランク・キャプラ監督、あるいはジェームス・スチュワートのファンだったらしく、映画を観ていたら2人が監督と主演をした「スミス都へ行く」と「素晴らしき哉、人生!」の話が出ていて、内容も両作品のオマージュのような映画だった。
ついでにその前に観た映画。
民放のBSで放送していたアメリカ・中国合作映画「グリーン・デスティニー」。
2000年の作品。
原題「臥虎藏龍」
監督アン・リー、出演チョウ・ユンファ、ミシェル・ヨー、チャン・ツィイー、チャン・チェンほか。
清朝の時代。伝説の名剣グリーン・デスティニー(碧名剣)の遣い手としてその名を轟かせる英雄リ-(チョウ・ユンファ)と女弟子ユー(ミシェル・ヨー)は、心惹かれ合いながらも長い間人々のため正義に生きてきた。
リーは剣を置く決意をして、ユーにグリーン・デスティニーを貴族のティエ氏に預けるよう依頼する。ところが、ティエ氏の屋敷に剣を届けたその夜、グリーン・デスティニーは何者かに盗まれ、ユーは貴族の娘イェン(チャン・ツィイー)を疑うが・・・。
ワイヤーアクション満開の映画。そういえばあのころワイヤーアクションがはやったなー。水の上を人間が走るシーンまであった。
本作では、しなる竹の上での格闘シーンがいかにも中国映画らしかった。
民放のBSで放送していた日本映画「騙し絵の牙」。
2021年の作品。
出版業界を舞台に、廃刊の危機に立たされた雑誌編集長が、裏切りや陰謀が渦巻く中、起死回生のために大胆な奇策に打って出る姿を描く。
出版不況の波にもまれる大手出版社「薫風社」では、創業一族の社長が急逝し、次期社長の座をめぐって権力争いが勃発。そんな中、専務の東松(佐藤浩市)が進める大改革によって、売れない雑誌は次々と廃刊のピンチに陥る。カルチャー誌「トリニティ」の変わり者編集長・速水(大泉洋)も、無理難題を押し付けられて窮地に立たされるが・・・。
出演はほかに宮沢氷魚、池田エライザ、木村佳乃、斎藤工、中村倫也、佐野史郎、國村隼、リリー・フランキー、小林聡美、塚本晋也などなどの顔ぶれ。
映画の最初だけ出ていて急逝する出版社社長役に、先日亡くなった山本圭の兄の山本学が出ていたが、たしか今年85歳。イヌに引っ張られて走るだけの役だったが、よくぞあの年で元気に(役の上では死んでしまうが)走っていた。