火曜日朝の善福寺公園は快晴。朝から暑い。
上池をめぐっていると、カワセミが飛んできて対岸にとまった。
むこう向いているのでよくわからないが、オスのB2くんだろうか。
下池をめぐっていると、今度はオスの三郎くんのようだ。
オニグルミの花が咲いている。
小さな花が穂状に集まって垂れ下がっているのは雄花だ。
オニグルミは雌雄同株だが、雄花と雌花がある。
雄花は前の年の枝から出て、地味な感じで垂れ下がって咲くが、雌花は今年伸びた枝の先について、雌しべの柱頭が鮮やかな紅色になるという。
明日は雌花を探そう。
アオキの葉っぱにペタッと張り付いたようにしてジッとしているのはワカバグモ。
頭部付近の先端から出ている2本の触肢が褐色になっているから、成熟したオスのようだ。
クモのオスの触肢の先は精子が蓄えられていて、メスに接近していく。
褐色なのは“婚姻色”なのだろうか。
それに、ワカバグモの目は4対8個あるはずだが、と観察していると、上のほうで何やら気配がする。
見上げると比較的近い場所にオオタカ、あるいはツミがとまっていて下界を睥睨していた。
しかも、こっちを見ている。
すぐに飛び去ったが、クモに見とれている人間が珍しかったのだろうか?
公園内の建物の壁に、全身茶色で細長く、特にウエストあたりが超くびれている虫。
ウエストがくびれているのはハチの仲間である証拠で、その中でもヒメバチと呼ばれるハチの仲間にとてもよく似ている。
色の感じからは、飴色をしているから名がついたヒメバチの一種のアメバチにも似ている。
ヒメバチの仲間は昆虫の中でも特に種類が多く、世界で約2万5000種が知られているという。ただし、ほかにもまだ分類されていないのが多数あり、未記載種ということは新種のものを含めると6万~10万種に達するともいわれている。
とすると、けさ見つけたのも同定は難しいかも。
漢字で書くと姫蜂、飴蜂。美しそうな、おいしそうな名前だが、実はヒメバチの仲間はすべて、ほかの昆虫やクモなどに卵を産んで、幼虫を寄生させてその体を食い尽くして成長するオソロシイ虫。
ただし、おかげで農林業害虫の天敵として有用なものも多いので、人間にとっては益虫ということになる。
それにしても見事なウエストのくびれ。お尻の毒針で相手を刺すハチの場合、敵に対して自由自在に毒針をさせるようにするため、くびれを極端にして自由に曲げることができるように進化したといわれる。
さらに寄生バチでは、生きている獲物をつかまえて体に針を刺し卵を産みつけなければいけないので、よりくびれたウエストになったのだろうか。
美人になるためではなく、子孫繁栄のためのくびれ、というわけで、悩ましいポーズというよりちょっとコワイ。
道端にいたのは、メスアカケバエのメスのようだ。
とてもハエには見えず、アブのようにも、ハムシのようにも見えるが、ハエの仲間。
比較的大型で細長く、黒色の翅を持ち、オスは全身黒色だが、メスは胸背部とおなかが赤い。それで名前もメスアカケバエ(雌赤毛蝿)というわけだが、赤というより鮮やかなオレンジ色をしていた。