善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+映画「オクラホマ・キッド」他

チリの赤ワイン「ラス・ムラス・カベルネ・ソーヴィニヨン・レゼルヴァ(LAS MULAS CABERNET SAUVIGNON RESERVA)2020」

(写真はこのあと牛ステーキ)f:id:macchi105:20220111084107j:plain

スペインワインを牽引するトーレスが欧州の伝統と技術を用いてチリで手がけるワイン。生産地はチリのブドウ栽培発祥の地、セントラル・ヴァレー

 

ワインの友で観たのは、NHKBSで放送していたアメリカ映画「オクラホマ・キッド」。

1939年の作品。

監督ロイド・ベーコン、出演ジェームズ・キャグニーハンフリー・ボガートローズマリー・レインほか。

 

ギャング映画で名を馳せたジェームズ・キャグニーが流れ者のオクラホマ・キッドを演じる西部劇。悪役マッコードを演じるのはハンフリー・ボガート。いつものトレンチコートではなく黒ずくめのガンマン・スタイルで決めていた。

 

1889年、アメリカ政府は先住民からオクラホマの肥沃な大地を取り上げ、白人たちに先着順で土地を与えた。「ランド・ラン」とか「ランド・ラッシュ」と呼ばれるが、ヨーイドンでスタートして先に杭を打った方が勝ちの土地取り競争。インチキをした悪い奴(ハンフリー・ボガード)が新しい街を牛耳るようになり、立ち上がったのがオクラホマ・キッド(ジェームズ・キャグニー)だった。

白人たちがこぞってランド・ランに参加する中で、キッドだけは酒場で酒を飲んでいる。「若い者が何で行かないんだ?」といわれると、キッドは答える。

「ありゃ先住民から安く買いたたいて取り上げた土地だ」

そんなところに何でノコノコ出かけて行かなきゃいけないんだ?といかにも体制に迎合しないオクラホマ・キッドらしい。

今から80年以上前の、太平洋戦争直前の1939年の映画だが、ちゃんと主人公に正論をいわせているところが興味深かった。

 

ついでにその前に観た映画。

民放テレビで放送していたアメリカ映画「ブレーキ・ダウン」。

1997年の作品。

監督ジョナサン・モストウ、出演カート・ラッセル、J・T・ウォルシュ、キャスリーン・クインラン、M・C・ゲイニーほか。

 

見ていて背筋も凍る怖いサスペンス・カーアクション。

ボストンに住んでいたジェフ・テイラー(カート・ラッセル)は、転職するため妻のエイミー(キャスリーン・クインラン)とともに、西海岸のサンディエゴに向けてピカピカの真っ赤な最新型ランドクルーザー・チェロキーに乗ってハイウェイを移動中だった。ところが、砂漠の真ん中でなぜか車が故障。偶然通りかかった親切な大型トレーラーの運転手(J・T・ウォルシュ)に頼み、修理屋を呼ぶためにエイミーを近くのダイナーまで送ってもらうことにした。一人、現場に残ったジェフだが、車の故障が単に配線が抜けていただけだと分かり、エイミーを迎えにダイナーへと車を走らせる、が、そこに妻の姿はなかった。

実は、一見親切に見えたトレーラーの運転手は、ふだんは妻と息子の4人暮らしで家庭思いのまじめな男を演じているものの、裏の顔はこのあたりに巣食って東海岸から来る裕福そうな人を襲っては金を奪う凶悪拐集団のボスだった・・・。

 

見ていて、アメリカの田舎を車で走る気にはならなくなるような映画。

ジョナサン・モストウ監督の長編映画監督デビュー作。この映画の成功で、ジェームズ・キャメロン監督が降板した2003年の「ターミネーター3」の監督を引き受けることになったらしい。