土曜日朝の善福寺公園は曇り。風がなく、少しムシムシする。
けさのカワセミは上池に1羽。お母さん鳥のようだ。
子どもは何処に?
上池から下池に向かう途中、ムラサキシキブの実が紫色になりかかっていた。
古くからある木はまだ青くて粒も小さいが、最近植えられた栽培種なのだろう、粒も大きくて成熟も早い。
池のほとりにシオカラトンボ。
木陰からゴイサギがエサをねらっている。
ツマグロヒョウモンのメスが翅を広げて休んでいた。
まさか先日見つけた蛹から羽化したのじゃないだろうが・・・。
オスはまだらの模様だけだが、メスは翅の端のほうが黒っぽい色をしているのでツマグロヒョウモン。
オスよりメスのほうが目立つ色合いをしている。なぜかというと、ツマグロヒョウモンは毒を持っていないが、毒を持っている別のチョウ(カバマダラ)そっくりに擬態しているからといわれる。オスよりもメスを大事にする進化の結果のようだ。
上池に戻ると、葉っぱの陰からセミが姿を現し、茎をのぼってきている。
おなかにオレンジ色の腹弁がある。
頭と背中を見せると、やけに黒い。
どうやら、昔は東京では見ることのなかったクマゼミのようだ。
腹弁は鳴き声を出すためのもの。セミはオスしか鳴かないから、オスのようだ。
それにしても、クマゼミはもともと南方系のセミで西日本ではふつうに見られるセミだが、東京では見たことがなく、けさ初めて見た。
近年、関東地方で生息数を増やしていて、京都大学の沼田英治教授の調査では、2019年時点で、関東での北限は50年前の神奈川県から、東京都内や茨城県へと北上していて、その原因として、ひとつは気候温暖化、さらに植樹に伴う卵や幼虫の移動の可能性があるという。
上池の真ん中の、昔はあったが今はなくなっていたスイレン畑に、今年はいつの間にか花が咲いていた。
なくなったと思っていても、何とか生き残った生き延びたていた痕跡から、やがて芽が出て花を咲かせるまでに成長したのだろうか。
生きものの生きる力!