善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+映画「マイ・フレンド・メモリー」他

南フランスの赤ワイン「ドメーヌ・ド・ヴィルマジュー・コルビエール・ブートナック(DOMAINE DE VILLEMAJOU CORBIERES BOUTENAC)2018」

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フランス南部ラングドック・ルーションのジェラール・ベルトランがつくるワイン。

南仏の代表的なブドウ品種カリニャン、シラー、グルナッシュ、ムールヴェードルをブレンド。口当たりが穏やかなワイン。

 

ワインの友で観たのは民放のBSで放送していたアメリカ映画「マイ・フレンド・メモリー」。

1998年の作品。

監督ピーター・チェルソム、出演エンデル・ヘンソン、キーラン・カルキンシャロン・ストーンほか。

 

頭はいいが難病を抱えて余命いくばくもない少年と立派な体格ながら学習障害を抱えた少年の友情を描いたヒューマン・ドラマ。

体は大きいが引っ込み思案の少年マックス(エンデル・ヘンソン)の家の隣に、ケビン(キーラン・カルキン)という少年の一家が引っ越してくる。ケビンはマックスにない快活さを持ち備えていた。二人は急速に仲良くなり、学校のいじめっ子たちも協力して撃退する。だが、ケビンは余命いくばくもない体だった・・・。

 

ケビン役のキーラン・カルキンは「ホーム・アローン」で名子役と評判になったマコーレ・カルキンの弟。「氷の微笑」でセクシー女優として有名になったシャロン・ストーンが難病を患うケビンの母親役として出演している。

公開当時の映画のキャッチコピーは「忘れないで。 僕は君の勇気になって生きつづける」。

 

ついでにその前に観た映画。何しろこのところ外でイッパイやれないので毎日のようにホーム・シアター。

日テレの地上波で放送していたアメリカ映画「アラジン」。

2019年の作品。

監督ガイ・リッチー、出演メナ・マスード、ウィル・スミス、ナオミ・スコット、マーワン・ケンザリ、ナヴィド・ネガーバン、ナシム・ペドラドほか。

 

「アラジン」は「アラビアン・ナイト千夜一夜物語)」の「アラジンと魔法のランプ」に登場する主人公の名前。ほかにも「アラビアン・ナイト」で有名なのは「アリババと40人の盗賊」「シンドバッドの冒険」などだが、「アラジンと魔法のランプ」をディズニーがアニメ化した1992年の「アラジン」の実写版。

 

生きるために盗みを働きながらもまっすぐな心を持ち、人生を変えるチャンスをつかもうとしている青年アラジン(メナ・マスード)と、自立した心と強い好奇心を抱き、自由に憧れる王女ジャスミン(ナオミ・スコット)。2人の出会いをきっかけに、物語は始まる。

アラジンは国の乗っ取りをたくらむ大臣ジャファー(マーワン・ケンザリ)の甘い誘いに乗り、洞窟でランプを見つけてくることを引き受けるが、魔法のランプからあらわれたのは魔人ジーニー(ウィル・スミス)だった・・・。

 

CGをふんだんに使っているからアニメ以上に摩訶不思議な世界が描かれている。

魔法のじゅうたんはもちろん、登場するコミカルなサル、獰猛そうな王女の飼いトラも、どうやらCGみたい。

何より傑作は魔人ジーニーのウィル・スミス。ときに巨大化したり、下半身が煙になって自由自在に動き回ったり、八面六臂の活躍だった。

最後はホリウッドダンスよろしく出演者総出の歌と踊り。いかにも娯楽作品的終わり方で、グー。

 

民放のBSで放送していたアメリカ・イタリア合作映画「パパが遺した物語」。

2015年の作品。

原題は「FATHERS AND DAUGHTERS」

監督ガブリエレ・ムッチーノ、出演ラッセル・クロウアマンダ・セイフライド、カイリー・ロジャーズ、アーロン・ポールほか。

ガブリエレ・ムッチーノは、事業の失敗でホームレスにまで落ちぶれた男が再び栄光をつかむ「幸せのちから」の監督で、本作も父子の物語+ラブストーリー。

 

ニューヨークに住むピューリッツァー賞作家のジェイク・デイヴィス(ラッセル・クロウ)は、自分が運転していた車で事故を起こし、妻を亡くす。事故の後遺症で負った病気と戦いながら、7歳の娘ケイティ(カイリー・ロジャーズ)の育児と次作執筆の両立に苦労を重ねるのだが、後遺症の発作が原因でジェイクもまた事故で死んでしまう。

映画の途中で、話は20年後の現在のケイティ(アマンダ・セイフライド)に飛び、7歳のころのケイティと父親のジェイクとがフラッシュバックするようにあらわれ、過去と現在を行き来しながら物語が進んでいく。

成人したケイティは心理学の学位を取り、ソーシャルワーカーをめざしていたが、小さいころに両親を亡くしたトラウマから人を愛することに臆病になり、むしろ一時的な欲求にかられるあまりセックス依存症になっていた。

そんなときに出会ったのが、父親のジェイクが死の直前に残した作品で、亡くなったあとにピューリッツァー賞を受賞した小説「父と娘(FATHERS AND DAUGHTERS)」の大ファンで、作家を目指している青年(アーロン・ポール)だった・・・。

映画の原題の「FATHERS AND DAUGHTERS」は、ジェイクの遺作からとったものだった。

 

ジェーン・フォンダがジェイクをあと押しする出版社の編集長役で出演していた。

デスクに足を乗っけて原稿かなんかを読んでる場面など、女性はおしとやかになんて、そんなのイヤに決まってるでしょ、といってるみたいで、いかにも彼女らしかった。

 

民放のBSで放送していたアメリカ映画「さらば愛しきアウトロー」。

2018年の作品。

原題「THE OLD MAN & THE GUN」

監督デヴィッド・ロウリー、出演ロバート・レッドフォードケイシー・アフレックシシー・スペイセクダニー・グローヴァーほか。

 

1980年代初頭からアメリカ各地で銀行強盗を繰り返し、逮捕・服役と16回もの脱獄を繰り返した実在の人物フォレスト・タッカーの伝記映画。

強盗といいながらも、発砲もしなければ暴力も振るわないという紳士的で風変わりな犯行スタイルを貫いた主人公タッカーを映画公開当時82歳のロバート・レッドフォードが演じ、レッドフォードは本作をもって俳優を引退すると表明した。

たしかに、ほおの筋肉なんか重力に負けちゃって、さすがに老いを隠せないレッドフォード。派手なアクションもない。それでもカッコよさは変わらない。

彼はいっている。

「心は30歳のつもりだ」

 

NHKBSで放送していたアメリカ映画「断崖」。

1941年の作品。

原題「SUSPICION」

監督アルフレッド・ヒッチコック、出演ジョーン・フォンテーン、ケーリー・グラント、ナイジェル・ブルースほか。

 

父親が将軍で良家の令嬢リナ(ジョーン・フォンテーン)は世間知らずの箱入り娘。列車の一等席で心理学の本を読んでいるとき、金も持たずに乗り込んできたプレーボーイふうのジョニー(ケーリー・グラント)と知り合い、たちまち恋におちて結婚。しかし、次第にリナはジョニーの財産管理やギャンブル好き、友人関係に不安を抱き始め、自分の遺産をねらう夫に殺されるのではという考えにとらわれていく・・・。

それまで男とは縁のなかった真面目な良家のお嬢さまが、いきなり社交界で有名なモテ男と結婚したものだから、夫のとる行動がどれも不審なことばかりで次第に疑心暗鬼を深めていく。サスペンスの天才、ヒッチコックの真骨頂。

しかし、彼はギャンブルや詐欺まがいのことでも口先にまかせて気楽にやって楽しく生きてきただけで、実は悪意はない。それなのに何て女は猜疑心の塊なんだろう?とでもいいたいのか。

80年前だから許されたヒッチコックの映画ともいえる。

 

民放のBSで放送していたフランス・チェコスロバキア合作のアニメ映画「ファンタスティック・プラネット」。

1973年の作品。

監督ルネ・ラルー

原題「LA PLANETE SAUVAGE(英語の題名はFANTASTIC PLANET)」

原題は「未開の惑星」とか「野生の惑星」の意味か。

 

フレンチ SF のパイオニアであるステファン・ウルの原作「Oms en Série(オム族がいっぱい)」をもとに、幻想的な画風のアーティスト、ローラン・トポールが 4 年の歳月をかけて原画デッサンを描き、「切り絵アニメーション」という手法で映画化された。音楽はジャズピアニストとしても知られるアラン・ゴラゲール

独創的でファンタジックな世界観に批評家・観客たちを魅了し、アニメーション作品として史上初めて第26回カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞。

 

真っ青な肌に赤い目をした巨人ドラーグ族が支配し、人間が虐げられている惑星。ある日、ドラーグ人の知事の娘ティバは、ドラーグ人の子どもたちにいじめられ母を亡くした人類オム族の赤ん坊を拾う。ティバは赤ん坊をテールと名付け、ペットとして飼うことになるが、やがて赤ん坊は成長。巨人ドラーグ族と人類オム族の種の存続をかけた戦いへと発展していく・・・。

 

ルネサンス期のネーデルランドの画家、ヒエロニムス・ボスの絵の世界をアニメにしたような映画だった。