土曜日朝の善福寺公園は快晴。ついもよりスタート時間を遅くしたが、おかげで日差しは強く、初夏の陽気。天気もいいので善福寺公園を3分の2周して、その足で井の頭公園へ。少し長い散歩に行く。
まずは善福寺公園。
お花畑にシジミチョウ。
シャリンバイの花が咲き出した。
葉をつけた枝が車輪のようにのびて、花が梅に似ているというので「車輪梅」。
学名はRhaphiolepis umbellata。
umbellataはラテン語で、英語ではumbrella、つまり傘の意味。それが日本では車輪になった。
シャリンバイのそばにネモフィラが群生していて、今が満開の見ごろ。
そこへクマンバチだろうか、ハナバチが蜜を吸いにやってきていた。
下池のスイレンがあちこちで花を開いていた。
マガモが泳いでいく。
最初、頭のあたりが紫色に見えて「おや、変種か?」と思ったが、やがて緑色っぽい、いつもの色になった。
光の反射による「構造色」のなせるワザのようだ。
けさはいろんな虫たちと出会う。
まずはカメムシ。
薄緑っぽいクモ。
網を張らない徘徊性のクモのようで、よーく目を近づけてみると脚からトゲがいっぱい出ている。
ササグモだろうか。
死んだフリでもしてるのか、ジッとしていて動かない。
そのそばで、今度は実にすばしっこいクモ。
全体が毛深い。ネコハエトリに似ている。
しかし、近づくとサッと葉っぱの裏に逃げていく。
葉っぱを裏返すと今度は葉っぱの表にサッと逃げていく。
しかたないので、少し離れたところでジッと待っていると、安心したのか、ようやく姿をみせたが、外敵(人間)がいるのを素早く察知したのか、すぐにまた逃げて行ってしまった。
写真はいままさに逃げるところ。
公園のあちこちでノイバラが咲いてい~いにおいが漂っている。
甘い香りをいいことにアシナガコガネのペアらしいのが重なってた。
愛をささやいてるのかな?
その後は一路、井の頭公園をめざす。
20分ほどで井の頭公園に到着。1年前の、やはり今ごろに行って以来だ。
あのときはカイツブリのヒナを見たが、けさも池の遠くの方に3羽ほどいた。
ただし、ヒナといってもかなり大きくなっているみたい。
公園内の池をめぐっていると、浮き巣の上でカイツブリのお母さんらしいのが卵を温めているみたいで、そばにオスらしいのがいた。やがて1羽だけになって、ずっと座ったままだった。
さらに池をめぐっていると、ヨシの陰にまた浮き巣を発見。
巣の中にはヒナガ少なくとも2羽いて、親がエサを持ってくるとしきりにねだっていた。
どうやら井の頭公園では、何組ものカイツブリが繁殖期を迎えているようだ。
見上げると、去年もあった高い木の上の巣で、今年もウが卵を温めているみたいだった。
ムサシノキスゲが咲いていた。
ムサシノキスゲはニッコウキスゲの変種で、ニッコウキスゲが霧降高原とか那須高原、あるいは尾瀬など亜高山~高山帯の草原や湿地に群生するのに対して、温暖で少湿な低地に適応して花を開く。
かつて多摩地域に広く分布していたが、今は唯一、府中市にある都立浅間山(せんげんやま)公園で自生していて、何年か前に、ちょうど今ごろの季節に見に行ったこともある。同じ都立公園ということで井の頭公園にも移植され、育てているのだろうか。
そばにはサンシュユの実。
善福寺公園にもサンシュユがあり、毎年春先に黄金色の花を咲かせるが、こんな立派な実がなるとは気がつかなかった。今度じっくり見てみよう。
井の頭公園近くのEPEE(エペ)というビストロ兼パン屋さんでパンを買って帰る。