善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+映画「殺人の追憶」

イタリア・トスカーナの赤ワイン「サンタ・クリスティーナ・キャンティ・スペリオーレ(SANTA CRISTINA CHIANTI SUPERIORE2017f:id:macchi105:20200115160925j:plain

はるか14世紀からワイン史に足跡を残すトスカーナ州フィレンツェのワインメーカー、アンティノリが手がけるサンタ・クリスティーナの赤ワイン。

ブドウ品種はサンジョベーゼ100%。

ルビーレッドの色調で、滑らかな舌触りとタンニンがあり、上品な味わい。

 

ついでにその前に飲んだのはチリの赤ワイン「ロ・タンゴ・マルベック(LO TENGO MALBEC2019f:id:macchi105:20200115160947j:plain

 ワイナリーのボデガ・ノートンは創業120年のアルゼンチンを代表するワイナリー。

マルベック100%で柔らかな口当たり。

 

ワインの友で観たのは民放のBSで放送していた韓国映画殺人の追憶」。

2003年の作品。

監督ポン・ジュノ、出演ソン・ガンホキム・サンギョン、パク・ヘイルほか。

 

「この映画は1986年から1991年の間、軍事政権のもと民主化運動に揺れる韓国において実際に起きた、未解決連続殺人事件をもとにしたフィクションです」というテロップから映画は始まる。

 

198612月、ソウル近郊の華城(ファソン)という農村で若い女性の裸死体が発見される。その後も同じ手口で女性10人が殺害される連続婦女暴行殺人事件に発展していく。

現地には特別捜査本部が設置され、地元の刑事パク・トゥマン(ソン・ガンホ)と、ソウル市警から派遣されてきたソ・テユン(キム・サンギョン)が事件の捜査にあたる。

犯人逮捕のためなら違法捜査も平気で、容疑者には容赦なくリンチを行い、怪しいという理由だけで罪をなすりつけようとするオヤジ刑事のパクと、都会からやってきて常に冷静沈着なイケメン刑事のソ。

2人は対立しながらも捜査を進めるが、事件はさらに相次ぎ、ようやくのこと有力な容疑者を捕らえたかにみえたが……。

実際にあった未解決事件を扱った映画だけに、見ている方も胸が締めつけられる思いで映画は終わる。

 

映画のテーマとなったのは「華城連続殺人事件」という未解決事件だったが、映画を見たあとこの事件について調べてみたら、何と、最初の事件から33年がたった昨年の12月に、容疑者が特定されていた。

現場で見つかったDNAを最新技術で鑑定した結果、別の事件で収監中の男のDNAと一致したという。しかし、事件は2006年に公訴時効が成立しているため罪には問えないという。

容疑者と特定されたのは釜山刑務所に収監中だった56歳の男で、1994年に義妹を性的暴行の末に殺害し、無期懲役の刑を受けていた。男は事件があった華城市の集落で生まれ、最初の事件のときは23歳ぐらい。その後、20代半ばの1990年代はじめまで暮らしていたという。

映画を見た直後に知っただけに複雑な思いがした。