善福寺公園めぐり

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国立劇場 2月文楽公演

国立劇場で「2月文楽公演」を観る。

1月は大阪公演だから、東京では今年初めての文楽公演。観たのは午後2時半からの第2部(5時半終演)で、演目は次の通り。ちなみに第1部は「摂州合邦辻」、第3部は「妹背山女庭訓」。

「小鍛冶(こかじ)」
稲荷明神 竹本千歳大夫
宗近   豊竹始大夫
道成   豊竹靖大夫
ツレ   豊竹咲寿大夫
     豊竹亘大夫
     竹澤団七
     竹澤宗助
     竹澤団吾
     鶴澤寛太郎
     野澤錦吾
<人形役割>
三条小鍛冶宗近  吉田文昇
老翁実は稲荷明神 豊松清十郎
勅使橘美道成   吉田清五郎

「曲輪ぶんしょう(くるわぶんしょう)吉田屋の段」
口 豊竹睦大夫
  鶴澤清馗
ツレ 鶴澤清公
切 豊竹嶋大夫
  豊澤富助
ツレ 豊澤龍爾
<人形役割>
仲居お鶴 桐竹紋吉
仲居お亀 吉田玉翔
仲居お松 吉田玉誉
吉田屋喜左衛門 桐竹勘壽
太夫 吉田勘市
獅子太夫 桐竹紋秀
扇屋夕霧 桐竹勘十郎
禿 桐竹勘介
太鼓持 吉田簑次
藤屋伊左衛門 吉田玉女
女房おさき 吉田蓑二郎

「関取千両幟(せきとりせんりょうのぼり)猪名川内より相撲場の段」
おとわ 竹本呂勢大夫
猪名川 豊竹松香大
鉄ヶ嶽 竹本相子大夫
北野屋 豊竹靖大夫
大坂屋 竹本文字栄大夫
呼遣い・行司
竹本小住大夫
    鶴澤藤蔵
ツレ  鶴澤清志郎
胡弓 鶴澤清公
<人形役割>
猪名川 吉田玉也
鉄ヶ嶽 吉田文司
おとわ 吉田蓑助
大坂屋 桐竹亀次
呼遣い 吉田玉彦
行司  桐竹勘次郎
北野屋 吉田玉志

「曲輪ぶんしょう」の「ぶんしょう」はホントは漢字で書くが、「文」と「章」が1文字になっていてとてもパソコンでは書けない。あしからず。

歌舞伎では仁左衛門の伊左衛門が忘れられないが(そういえば新歌舞伎座こけら落とし公演では仁左衛門の伊左衛門と玉三郎の夕霧。きっと人気になるだろうな)、今回の文楽では勘十郎と玉女。炬燵を小道具に使ったクドキのところがおもしろかった。
嶋大夫のひしゃげてるけど色気のある声がぴったり。

「関取千両幟」は、本来、おとわを源大夫が語る予定だったが、病気休演。人間国宝の源大夫だが、源大夫襲名とともに病気がちとなり、休演が多いのが残念。
そういえば今回の公演は住大夫は出てないし、義太夫がちょっとさみしい。「曲輪ぶんしょう」の口を語った睦大夫は期待を持てる感じだったが・・・。

人形では、やっぱり簑助のおとわが別格。ほかの人形とまるで違う動きをしていて、目が吸いよせられる。
ところが、おとわのクドキのところで胡弓が入るのだが、本来、哀愁を帯びているはずなのに、今回はうるさくて聞き苦しい。胡弓もただ弾けばいいというわけではないんですね。

見どころ、聞きどころは、藤蔵、清志郎の三味線による櫓太鼓曲弾き。
単に櫓太鼓に似せるのでなく、バチを放り投げたり、三味線をひっくり返したり、曲芸のように弾くのだが、これがお見事! 客席からヤンヤの喝采
たまたま6列目の席に座っていたのでよかった(これがもっと前の席だったら、首が疲れてよく見えなかったろう)。
座席選びは演目の吟味が肝心。

[観劇データ]
国立劇場 2月文楽公演
2013年2月13日(水)
午後2時半開演(~5時半)
6列14番