善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きょうのゲゲゲの女房

テレビ朝日系で19日に放送された日本-オランダ戦。視聴率は関東地区43・0%で、カメルーン戦(NHK総合)より低かったという。
土曜日で、時間も夜の8時台だったのに意外と伸びなかった。
「NHKはCMがない」といったアナウンサーの発言が響いて、NHKBSを見る人が多かったからか、それとも、そもそも日本ではサッカーはテレビで騒ぐほど国民的人気がないのか?

それはともかく、きょうの「ゲゲゲの女房」。

茂(向井理)の両親から孫を連れて帰省するよう促す手紙が届くが、相変わらず貧乏暮らし。そんなとき、結核を患っていた深沢(村上弘明、モデルは「ガロ」編集長の長井勝一)が、未払いだった原稿料を手渡すために村井家を訪ねる。

いよいよ「ガロ」の創刊になり、水木しげるの漫画が載るようになる。「ガロ」の名前は白土三平の漫画に出てくる忍者の名前からとっ たというが、ドラマでは何という雑誌名になるのか、興味津々だ。
「ガロ」といえば白土三平。2人の出会いはあるのだろうか?

白土三平撰集」第7巻(1970年8月10日発行)付録の「月報」に水木しげるが寄稿していて、「7、8年前」というから1962、3年ごろ、白土三平と初めてあったときの様子を書いている。
長井から、駅のホームに漫画家たちが集まっていて、白土三平もいるという連絡を受けて出かけて行くが、誰もそこにはいなくて、浮浪者らしいのがベンチで寝ているだけだった。まさか、この男が、と思ったが、それが白土三平だったという。

「顔の色は駅のベンチ(古いもの)のようであり、顔半分を隠したヒゲのものすごさにびっくりした。長井氏の話では、たしかこのプラットホームに「稀代の天才」がまっているという話だった。あたりにそれとおぼしき人物はいないかと首を回してみたがベンチの「真黒な足の裏の男」以外に人はいない」

「推理を重ねているうちに、その人物は動き出した。「三平さんですか」ぼくは言った。(言ったというよりむしろ叫んだ。)「うわうわうわ」言葉でない言葉がもれた。一体ぼくはこの原始人と対決して、これからどうなるだろう」

「氏はその時夫婦喧嘩の話をしながらマカロニーをおごってくれた。氏はなおも夫婦喧嘩の話に熱中し、厚さ5センチの板を割ったとか割らなかったとか」

その後、水木しげるはついに「少年マガジン」の仕事もするようになり、売れっ子作家になっていく。貧乏神は何といって水木(村井)家を去っていくのだろうか?